私、Perfume@代々木第一体育館を見学

石本さんからチケットを譲っていただいたので突如見に行ける運びとなりました。
Perfume代々木第一体育館
石本氏所有の2枚のチケットが私と某ライブハウス勤務のHくん(イケメン)に譲られ、
期せずして私とHくんのPerfumeデートと相成りました。
まあ要は野郎2人でPerfume観戦というわけです。


早めに到着していた私はすでに人だかりの会場を横目に代々木公園へ寄り道などして。
そこでHくんの到着を待とうと思ったのですが、
代々木公園では屋台がわんさか出てステージではレゲエのライブなんか行なっていて。
フェスっぽい雰囲気だったので何となく焼きそばでも食うかと並んでいると
前にいたギャルに「お兄さんもヤーマン?」と突然問われて。
「え?あ、そっすね、ヤーマンですね!」と慌てて応えたところ
「だよねー」と往年のEASTEND+YURIみたいなことを言われ、
ヤーマンて何やねんと思いつつも焼きそばを喰らってビールを飲んでいたら気分も上がって来て。
なるほどこれがヤーマンであるのかと思いつつ、会場の体育館を見つつ、
そろそろ開演時間かしらと携帯を見るとHくんから着信が3件もあり。
うわ、待たせちゃったと思い急いで電話すると「入口付近にいます」とのことで。
ダッシュで戻ると彼がそわそわとした感じで待っており。
「待たせちゃってごめんね」と言うと「いやさっき来たところですから」と彼は優しく、
「今日は楽しみですね」「そうだね」などと言いつつ
初デートのカップルみたいな雰囲気でいそいそと2人で会場に入ったのでした。
まあ野郎同士ですけどね。


で、会場入ると予想以上に広くてでかくて。
こんな大規模な場所で大人数のお客とPerfumeのたった3人が対峙するのかと
改めてスケールの大きさに驚かされたのですが、
年配の人から小さなお子さんまでという客層の広さもまた印象的でしたね。
改めて国民的アイドルになったんだなと思ったりして。
我々の席は2階だったんですがステージまでやたら遠くて、
これじゃ豆粒くらいにしか見れないなと思ったのですが、
このスケールの大きさを乗りこなすPerfumeの巨大なパワーを
数分後我々は目の当たりにすることになるのです。


そしてほぼ定刻通りにステージが始まって。
1曲目の「ワンルーム・ディスコ」から怒濤のアッパーチューン連発で。
「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」というタイトルの通り
この体育館がディスコ状態になるようなセットで圧巻でしたね。
曲順の妙というのを実感しました。
これの次にこれが来るのかあという喜び。
しかしそんな選曲もさながら今回感動したのがあーちゃんの仕切りの巧さですね。
豆粒ほどにしか見えないなあというスタジアムの距離感を
一気に石丸電気のインストア並みの身近さに縮める話芸。
大人数の観客をぐっとひとつにまとめる手腕に舌を巻きました。
序盤にかなり時間割いてお客さんいじりしたんですが、
そこまで触れ合うかというくらいのスキンシップと
アリーナから2階まで怠らない声掛けなど
とにかくお客さんを大事にする姿勢に「プロだなあ」と唸りましたね。
そこでもう全お客さんの心掴んでましたね。
例のコールアンドレスポンスも堂に入ったもので。
スポンサーへの配慮とか中盤のグッズ宣伝のくだりも
全然嫌みに感じさせないのは彼女の人徳じゃないでしょうか。


私の左隣で見ていた冴えない風の2人組の男子も大興奮で。
ちょい小太りな堤下くん(仮名)はのっけからノリノリで
あーちゃんがボケをかます度に「こらこら違うって」などとツッコミを入れ、
好きな曲が来ると「お〜う来た〜」などと心の声を発し、
グッズの宣伝をされると「うわー買わなくちゃ」などといちいち反応し、
「ザ・良いお客さん」の様相を呈していて面白かったですね。
その隣で見ていたちょい痩せてる板倉くん(仮名)もノリノリで、
この人は一緒に振り付けをしながら見ていたんですが
完璧に覚えてるわけではなくて印象に残ってるところだけ振り付けするのですよね。
私はその様子を伺いながら「お、そこだけやるんだ?」とか
「その動きは真似したくなるよね!」などと感心したり共感しながら見てたのですが、
彼らはきっと学校でも2人でPerfumeの話で盛り上がっていて、
「お前3人の中だと誰が好き?俺かしゆかなんだけど」
「あ、俺あーちゃんだわ」
「良かった、好みが被らないで〜」
みたいな会話をしつつ(被ったところで何ら問題ないんですけどね)、
「あーちゃんがVネック好きだって言うから俺着てみようと思うんだ」
「何!?挑むなあお前!」などと盛り上がり、
「今度の代々木の公演、一緒に見に行こうぜ!」と夕陽に誓いながら
2人して何ヶ月も前から気合い入ってたんだろうなと思うと
何だか彼らが愛おしく思えてしまった私です。
まあ全部私の想像ですけどね。


私の3列前くらいで見てた若い女子2人組はというと
かなり完璧に近く一緒に振り付けをしながら見ていて、
相当練習して来たことが伺えて何だか微笑ましかったですね。
彼女らハルカ(仮名)とユカリ(仮名)は大の仲良しで、
いつもお互いの部屋でPerfumeのDVD見ながら振り付けの練習などしてて。
「この曲は私がかしゆかのパートやるから」「じゃあ私のっちね」などと
2人で3人のパートを分け合い夢中になって踊ってて。
たまにお母さんが「お茶入ったわよー」と部屋に入って来て、
「ユカリちゃん、お母さんは元気?」などと割り込んで会話しようとすると
「んもーお母さん、今大事なところ練習してるんだから!」と追い払い、
「はいはい、全くこの子らはPerfumeのことになると夢中なんだから」と
呆れつつも温かい眼差しで見送り、
残された2人はお茶を飲みながらPerfumeの映像見つつ何となく
「私、将来の進路迷ってるんだよね」などと真面目な話になったりして、
「でもPerfumeの3人も頑張って夢掴んだんだもんね」
「私らも頑張らなきゃだよ!」みたいに結果として3人に勇気を貰い、
「今度の代々木の公演、一緒に見に行こうね!」と夕陽に誓いながら
2人して何ヶ月も前から気合い入ってたんだろうなと思うと
何だか彼女らが愛おしく思えてしまった私です。
まあ全部私の想像ですけどね。


私的には中盤の「マカロニ」と「SEVENTH HEAVEN」にぐっと来ましたね。
何て良い曲書くのだろうか中田ヤスタカ氏は、と改めて感心してしまいました。
「マカロニ」のマカロニの振りのところを堤下くん板倉くん(仮名)もやってて、
それも可愛かったですね。
マカロニ、斜めなんですよねあれ。
「SEVENTH〜」は聞いててちょっと泣きそうになってしまいました。
私の涙腺直撃ナンバーです。
あと中盤のディスコミックスのくだりも良かったですね。
流された映像がYMOの「体操」のPVを思わせるレトロな雰囲気で、
(ちょいコメディタッチなのも似ているのですよね)
オールドテクノファンのハートをキャッチしてたように思います。
過去の曲をクラブ仕様にミックスというのはコンセプトとしても合ってたし、
古いファンも喜んだんじゃないでしょうか。
あのミックスも中田ヤスタカ氏がやったんでしょうかね。
どうせなら中田氏による生DJ聞きたかったですが。
3人のDJ姿も可愛かったですけどね。


後半のMCではあーちゃんによる「私たち苦労してここまで来ました」的な
ちょい泣かせどころがあったんですが、
そういうトークを入れて大団円へ向かうというステージの抑揚の付け方にも
あーちゃんどんだけ芸人なんだよと感動してしまいましたね。
実際彼女らの歴史を振り返って「ようここまで来たな」という想いで
泣きそうになってしまった自分がいましたけどね。
で、隣見ると堤下くん(仮名)が涙ぽたぽた落として泣いてて。
「堤下くん(仮名)、きみはいい奴だなあ!」と彼の肩を叩いて
そのまま一緒に飲みに行きたい衝動に駆られたのですが、
アイドルのステージってこういうもんだよなとしみじみ思いましたね。
みんな夢を見に来ているのですよ。
夢を見たくてこうして集まってるわけです。
でその後「Dream Fighter」ですよ。
完璧だなあと思いましたね。
チョコレイト・ディスコ」に至っては会場一体となる盛り上がりで。
前を見るとハルカ(仮名)とユカリ(仮名)も完璧に振り付けしていて。
中盤のチョコをかき混ぜて味見するくだりでは
堤下(仮名)と板倉(仮名)も同じ振り付けしていました。
みんなが同じチョコを共有する。
何とも素晴らしいディスコじゃないですか。


そんなステージもアンコールの「願い」で終焉を迎えたわけですが、
この曲に至っては振り付けもなしで座ってるだけでしたね。
歌うわけでもなく。
まさにアイドルのステージ!という印象で終わりました。


で。ここまで描写のなかった(笑)同行者のHくんですが、
私の右隣で終始大人しく見ておりました。
ここはひとつHくんの感想も伺おうと会場を出た後
「ちょっと飲みに行こうか」と2人して渋谷方面へ出て。
「どこにしようかね」「どこにしましょうか」などと
初デートのカップルのような雰囲気で歩いていると(野郎同士ですけど)
彼が「宮本武蔵のお店があるのでそこにしましょう」と言うので、
「何それ、常に料理が遅れて出て来るの?」と聞くと
宮本武蔵の写真が飾ってあるんですよ」とのことで、
果たしてその店に行ってみるとでかでかと飾ってあったのが坂本龍馬の写真で(笑)。
「Hくん、この人は宮本じゃなくて坂本よ」と教えてあげると
「そうでしたっけ?」と真顔で応え、
彼の意外な天然っぷりが露呈されてしまったのですが、
そんな彼曰く「宮本武蔵の店」でPerfumeについて2人語ったのでした。
あの会場に来ていたお客さんたちがそれぞれ夢を持ち帰って
それぞれ語らったことでしょう。
堤下、板倉(仮名)も。ハルカ、ユカリ(仮名)も。
巨大なディスコでそれらを共有出来た一夜。
とても良いライブだったと思います。