キャットナップ集会を終えて

そんなわけでキャットナップ集会、無事終了しました。
生憎の雨模様でしたが、たくさんの方々にご来場いただきました。
本当にありがとうございました!
1、書簡と予感
2、アゲハに映る
3、朝顔日記4日目
4、泳ぐわ,ハンモック
5、夏でもなく秋でもなく
6、サイクル曜日
7、微睡ワルツ
8、タンスマウンテン
9、西日と君
10、読みかけの夏
ymd&fwj
1、鉱夫の祈り
2、clementine


このイベント名のキャットナップというのはうたたねという意味なんですけどね。
誘拐するという意味のキッドナップをキャットに置き換えた意味もあるのですよね。
言うなれば猫さらい。
保坂和志氏の小説にそんな短編があるのです。
まあさらうどころか可愛い猫の姿に逆にハートをさらわれてしまった我々ですけどね。
今回はゲストにゴメス山田稔明氏をお招きしたんですが
彼とは長年の付き合いながらがっつり共演するの実は初めてで。
どうせなら面白い形で共演したいなとかねがね思っていたんですけどね。
彼は猫好きで知られているし、板東さんの猫の写真集も持っていると聞いてたので
板東さんを紹介がてら呼んじゃうかと思って呼んだら来てくれちゃったというわけです。
猫町カフェには実際猫が2匹いるので、猫が傍らにいて演奏する彼の日常を見せられるし、
しかもPA通さない生歌はまさに彼の部屋で聞いてるかのような生々しさで響くだろうし、
お客さんにそれを体感してもらえたら最高じゃないのと思ったんですけどね。
如何でしたでしょうかね。
猫町のギャラリーとは山田氏も深く縁があるそうで、
彼の愛猫のポチともそこで結ばれたそうで。(結ばれたというのも変ですが)
そんな所縁のあるゲストに来て貰って良い空間になったんじゃないかと思います。


今回は折角の共演だから最後に2人で一緒に演奏しようじゃないのとなって。
前に山田氏と私と今トクマルバンドでヨーロッパにいるイトケンさんとで
高田渡さんのトリビュート盤に参加したんですよね。
その時の曲「鉱夫の祈り」と彼の新譜から「clementine」という曲をやることになって。
そもそもクレメンタインて鉱夫の名前なんだそうで。
うまくつながっちゃったじゃないのとか言いつつ。
当日早めに2人で会場に来て、板東さんの書庫をお借りして2曲のリハしたんですけどね。
まあリハもそこそこに「これラジオ番組で当たったラジオなんだよ」
「おお、これが!?」などと盛り上がったりして。
(彼とは普段聞いてるラジオ番組が一緒なのです)
彼のラジオネームも知ってしまったので今後彼の投稿が番組で読まれたら
「お、山田氏!」と反応してしまうことでしょう。
そんなラジオ話やツアー話などあれこれしつつリハを終えて。
まあリハと言っても2、3回軽く演奏しただけですけどね。
彼にアメリカ土産のすいか味のガムを上げたらその場で噛み出し、
「お、俺この味好きだよ〜」と大興奮しておりました。
山田氏を大興奮たらしめるアメリカ産すいかガム。
恐るべしです。
一足早い夏の味がしたのでしょうか。


で、その後会場に入って音出しなどして。
山田氏は早速カフェにいる猫を愛でておりました。
我々fwjバンドは割とがっつりリハして。
まあPAがないので音の調整というよりは本当の練習という感じでしたが。
普段石本さんの家で練習してる時と同じ状況なんですが、
空間によって鳴りが全然違うのですよね。
向きが変わるだけで聞こえ方が全然違うしなかなか奥が深いのです。


で、いよいよ本番となりまして。
超満員のお客さんでしたが、みなさん温かく見守ってくれるというか
非常に熱心に聞いてくれて嬉しかったですね。
何か喋っても「へ〜」とか反応してくれるし。
「いいとものお客さんみたいじゃないか!」と静かに感激した次第です。
反応してくれてありがとうと全員に感謝状を進呈したい衝動に駆られたほどです。
まあひとりひとりに感謝状進呈するのも大変なのでやめておきましたけどね。
演奏の方も良い瞬間が多々あったような気がします。
我々が演奏してる上の方の棚に猫ちゃんが乗っかって
我々をじっと見下ろしていたんですが、
途中石本さんがそれに気が付いて「可愛い!」と大興奮しておりました。
石本氏を大興奮たらしめる猫。
恐るべしです。
打ち上げの席でもしきりに「あれは萌えたな〜」と言っていたので
よほど彼の琴線に触れるものがあったのでしょう。
いや実際可愛かったですからね。
そんな猫ちゃんの耳には我々の演奏はどう響いたのでしょうか。


で、我々のあとは山田氏のステージで。
会場が満員だったので私は外に立って聞いてたんですけどね。
マイクを通さない分、声が弱くなるところは弱く聞こえるし強くなるところは強く届くし、
ダイレクトに響いてくるのが実に良かったですね。
実際部屋でああやって弾いて歌ってるんだろうなという普段の図が見えましたし。
リハの段階で「今日何歌おうかな」とセットを決めていたようでしたが、
私の聞きたい曲を盛り込んでくれたようで嬉しかったですね。
1曲目の「雨に負け風に負け」の立ち上がりがよれていた感じでしたが
そこが逆にすごく良かったというか、
あの曲の歌詞がリアルに伝わって来る感じで痺れましたね。
「手と手,影と影」も久々に聞けて良かったです。
あの曲が流れていたジャックスカードのCMすんごい好きだったんですよね。
CMの映像思い出しながらあれこれ想いを馳せてしまいました。
彼のお喋りも含め充実のステージで、お客さんにも喜んでいただけたと思います。
最初「立って歌おうかな」と彼が立ったのと同時に
棚の上の猫も立ち上がったのが何だか面白かったですね。
うわシンクロした!という感じで。
1匹はブルースハープの音に吃驚したのか棚から降りちゃいましたけどね。
もう1匹はずっと棚の上で聞いていましたね。
猫と生声、素晴らしかったと思います。


で、お約束の(笑)アンコールで2人でセッションをして。
「鉱夫の祈り」のレコーディング話などしたり、
彼のソロアルバム「pilgrim」評を私が語ったり。
「へ〜」というお客さんの反応が嬉しかったですね。
「いいとものお客さんみたいじゃないか!」と静かに感激した次第です。
彼に「YOU,歌っちゃいなよ」みたいな軽いノリで歌うよう指示されたので
コーラスもしたんですけどね。
久々に人前で歌ったんですけど楽しかったですね。
ライブで彼の歌声にハモるの当然初めての機会でしたけどね。
何か不思議な充実感みたいなのがありました。
最後がっつり彼が握手して来たのが何だか嬉しかったですね。


終演後はカフェで関係者全員で打ち上げして。
板東さんも顔を出されたので山田氏を紹介したりしました。
猫好きな人たちの猫トークに花が咲いておりましたね。
楽しかったので結構深い時間まで飲んでしまいました。
終電ギリギリで雨の中ダッシュして帰りましたけどね(笑)。
カフェのオーナーさんやスタッフさんに大変お世話になってしまいました。
本当にありがとうございます。
あと雨の中ご来場いただいたお客さんにも感謝です。
いやーアーリーサマーに思い出作っちゃいました。
お客さんの思い出にも残ってくれたら良いのですけどね。
それこそ。
猫のあしあとのような感じで。


山田氏に写真送ってもらいました。