下北沢回想

先日はfwjのレコーディングで下北沢のスタジオに赴き。
ドラマーのSACHI-Aさんにパーカスを演奏、録音して貰いました。
SACHI-Aさんには前にライブにも参加して貰ったことがあるんですけどね。
最近は久住昌之さん(「孤独なグルメ」でお馴染み)のバンドなどで活躍しているお方です。
コンガとか小物とかあれこれ賑やかに入れて貰いました。
「ここはタンタカタッタでお願いします」
「こう?」(と叩く)
「や、それだとテンタカトッタなんで。タンタカタッタです」
なんてタンタカだのテッタだのトッタだのクララがタッタだの言いながら録音しました。
(最後のはハイジのワンシーンですが)
入ったのは下北沢のトライトーンていうスタジオだったんですが、
ここは私がバンド時代毎週のように使っていた場所で、
今回10数年振りくらいに訪れてその変わらなさに「わ、懐かしい〜」と、
思わず独りどよめきを発してしまいました。
その頃の雰囲気が鮮明に思い出されてしまいまして。
あーここで練習してたわーと。
当時は毎週のように律儀にスタジオ練習してたのだから偉い(?)もんです。
あの頃はだいたいスタジオ行く前に下北のレコ屋と古本屋寄って色々買い込んだりして。
その頃聞いてた音楽とか読んでた本がその後のfwjの要素になってる気がしますね。
オンサっていうカフェとCDショップが一緒になってる店で毎週のように新譜買ってて。
一番CD買ってた時期かもしれないです。
その店ももうだいぶ昔に移転しましたが。
しかし下北沢の変わりようたるやです。
駅内からして「え?ここどこ?」という変わりようですし。
電車降りても目当ての南口がなかなか見つからず駅内をうろうろ徘徊したりして。
本当にここが下北沢駅なのか、
私は狸か狐の類いに騙されているのではないかと、
つい何度も標識を確認しながら迷い歩き何とか外に出られましたけどね。
外に出てみりゃ南口から北口に至る踏切もなくなってるし、
店なんかもすっかり入れ替わってて。
時の流れを感じてしまいました。
まあ仕方ないのかもしれないですけどね。
変わらない街や人などないのです。
(もっとじっくり歩けば変わらないところも見えるんでしょうけどね)
街がそんな変わりような分、スタジオの変わらなさに懐かしい気持ちが溢れてしまったのでしょう。
このスタジオ、色々なミュージシャンやバンドが使ってるので
「あーあのバンドとよく一緒になったなあ」とか思い出したり
(最近だとずっと銀杏BOYZが録音で使ってたみたいですね)、
ここのロビーでライブのリスト決めたなあとか、色々当時の空気を思い出しました。
年齢のせいなのかつい懐かしモードに入ってしまうのですよね。
その後もスタジオではタンタカタだのタッタだのバケラッタだの言いながら録音をして。
(最後のはO次郎の挨拶ですが)
慌ただしく作業を終えて帰りました。
帰りもやはりここは本当に下北沢駅なのか、
狸や狐の類いに騙されているのではないかと一瞬思いましたが、
まあ騙されても良いのです。
10数年前の懐かしい記憶に触れられたのですから。
まあひょっとしたらある意味この10数年間騙されっぱなしなのかもしれないですけどね。
ずっと儲けにもならない音楽をこつこつ続けてるのですから。