ミル坊、エリザベス週間

年末ということで慌ただしい日々を送っているのです。三越の催事が終わったと思ったら御徒町の匠の箱というお店での催事が始まり、期間中絵付け教室などもあったりでバタバタでした。催事にはfwjバンドのひじきさんも来てくれたり、ライブによく来てくれるお客さんも教室に参加してくれたり、外に出ていると色々な人に会えるので楽しいんですけどね。またこれから年末年始にかけて出ずっぱりな日々が続くので気を緩められないといった感じです。多忙はこれからなのです。
そんな折、うちの猫のミル坊の去勢手術をいよいよ実行しようと相成り、先週病院に連れて行ったのですが、家に他人が来るだけで「ひえ〜知らない人が来た!」と逃げ隠れするほどの人見知りゆえ、外に連れ出され他人に局部を触られ、メスによって切られるなどといったことは大事件なのであり。もうキャリーバッグに入れた時点でぶるぶると震えているのですよね。西野カナばりに。「一体何が起こるんにゃっ?」と怯えるミル坊を病院に連れて行き手術させ一泊入院と相成ったのですが、お泊まりも初めてですし「ミル坊大丈夫かなあ〜」とミル坊不在の家でこちらも西野カナばりに会いたくて震えておりました。あんな小さな生き物1匹家にいないだけでかくも寂しいものかとその存在の大きさを実感しましたね。
次の日には無事手術も終え家に帰って来たのですが、患部を舐めないようにエリザベスカラーなるものを首に巻かれており。これが大変な違和感らしく最初は何とか取れぬものかと必死でもがき、取れぬとわかると「ボク、今後一生首にこれ着けて生活し、やがて老いて朽ちて行くのか〜」と目に見えて元気がなくなってるのであり。視界もだいぶ狭くなるので歩くだけでもあちこちにガンガンぶつかるし、ご飯を食べようにもカラーが邪魔で皿にぶつかりカリカリごとぶちまけるなど生活に支障ありまくりで。綺麗好きな猫はグルーミングが習慣なのですが、カラーが邪魔で舐められずカラーの内側を執拗にべろべろ舐めるのしかないのであり。「お前そこ舐めても毛並みは揃わぬぞ」というアドバイスを試みるのですが、習慣なので舐めてしまうのです。しかし結果カラーの内側がピカピカになるだけに留まり。グルーミングも思うように出来ないと「ボク、今後一生グルーミング出来ずに生活し、やがて老いて朽ちて行くのか〜」とまた目に見えて元気がなくなっていくのであり。以前はそこらをドタバタと走り回っていたミル坊ですが、視界が遮られているのでそれもままならず、結果寝るしかないということでやたら寝るようになり。まあ人間の世界に置き換えてみたら首にあんなの巻かれたら危険で道路も歩けないし仕事も満足に出来ないですしね。そりゃあ不貞寝したくなるだろうというものです。ミル坊の場合、やたら寝るようになったのと同時にやたら甘えて来るようにもなり、「ボク、もう一生首にこれ着けて生活し、やがて老いて朽ちて行くんですよ〜。どう思います〜?可哀想じゃないすか〜?」と膝に乗って来たり布団に潜って来たり、甘えん坊モードに入るのですよね。「お前はそれを一生首に着けて生きて行くでもなく、老いて朽ちるのもまだ先の話だよ」とアドバイスを試みるも本人はそう思い込んでいるのだから仕方ありません。仕方なく首の辺りを撫でてやると「恐縮っす〜」と目を細めて喜ぶので可愛いやつだなとこちらの目も細くなった次第ですけどね。
それから1週間、ミル坊もカラーを着けた生活に慣れて来たのか「ボク、今後一生首にこれ着けて生活し、やがて老いて朽ちて行くんですけど、まあそれもありっちゃありかなって感じっす」と受け入れているかのようになって来たので慣れとは凄いものだなと思ったのですが、さすがに一生首に着けて老いて朽ちさせるわけにもいかないので取る事にしまして。(お医者さんには1週間くらいと言われていたので)。いざカラーを取ったら喜んで走り回るのかと思いきや、まだ着いていると思っているのかまだカラーをべろべろ舐めているのであり。「お前、もうそれ取ったよ。自由だよ」とアドバイスしてやるも、しばらくは自分の身に何が起きたのか気付いておらずカラーを舐めており。やがて他の箇所をグルーミングをし出すと「あれ?ボク全身舐められるようになってる?」と気付き、全身の入念なるグルーミングタイムに突入し。それからは「ボク、一生首にあれ着けて生活し、やがて老いて朽ちていくわけでないのですね!」と徐々に自由を謳歌するようになりました。カラーを巻いているどさくさで首輪も着けたのですが(前は首輪を嫌がっていたので着けていなかったのです)、カラーに比べたら首輪など些細なものらしく、平気でいるので今後は首輪を着けた生活を送れそうです。
そんな生まれ変わったミル坊ですが、mille booksさんの2016年のカタログ冊子にモデルとして掲載されることになりました。ついにモデルデビューです(笑)。山田家のポチ実ちゃんと近藤家のモイちゃんともご一緒です。これを機にミル坊人気が上がらないかなあと願望を抱いたりしています。どこかで見かけたら手に取っていただきたいものです。これの撮影がなかなか大変で、動物は思い通りにいかないことを実感した次第なんですけどね。
忙しくて猫の手も借りたいはずなのに猫に手を貸すばかりの日々です。そんな年末です。