北欧旅日記 帰国編

そんなわけでヘルシンキでの展示とライブを終え、いよいよ帰国の日となりました。
フライトまで時間があったので、トラムと電車とバスを乗り継ぎ(スマホのアプリを入れて無事切符を買えました)、マリメッコのアウトレットまでみんなで買い物に行きました。最終日にしてようやく観光らしい行動です。マリメッコの商品が日本よりも安く買えるぞ〜と意気込んで行ってみたら中にいたお客さんの9割が日本人で、とにかくたくさんの日本人客で混み合っているのです。こんなにたくさんの日本人がフィンランドに来てるんだ?とちょっと驚いた次第です。あまりに周りから日本語ばかり聞こえて来るので、一瞬千葉かどこかの郊外のアウトレットに来てるのかと錯覚したほどです。そんな千葉然とした店内で本番フィンランド産のマリメッコ商品を買い、昼食は何とマリメッコの社員食堂を一般のお客さんも利用出来るとのことで、そこで社員気分でいただきました。安くてボリューミーで美味しかったです。(使われているお皿やカップなどは勿論マリメッコ製で見た目にもお洒落でした。)
そこからまたトラムと電車とバスを乗り継ぎ、預けていた荷物を引き取り、空港に向かいまして。日本に向けて機上の人となりました。関西へ帰るあやこさんとはここでお別れで、他のみんなは一緒に成田まで9時間近くのフライトです。機内では「シャーロック・ホームズ」「レディ・バード」「インセプション」などを鑑賞し。(行きの飛行機で夢中になった007シリーズはラインナップにありませんでした。)途中何度か寝落ちしながら気が付いたらもう成田に着いておりました。9時間なんて早いものです。そこで今回の旅を共にした仲間たちに感謝を述べつつ、お別れしまして。考えてみたら大人同士で12日間も海外で行動を共にするなんて滅多にないことですからね。とても貴重な経験になりました。
そこからバスで横浜へ、電車で鎌倉へと移動し、ようやく我が家に帰宅しまして。家に入るとミル坊が今まで聞いたことのないような低いダミ声で「ゔ〜」と出迎えくれ、その後は「お前らこんな長い間どこ行ってたんだよう〜!」とばかりにミャーミャーと我々の足元を歩き回り鳴いておりました。こんな長い時間離れていたのは初めてだったので、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだったんですけどね。あやのお母さんや友人たちが日替わりでミル坊のお世話に来てくれ、心配する我々に写真や動画を送ってくれたおかげで安心して旅することが出来たのでした。今回の旅はそんな周辺の方々の協力があってこそです。家の留守をひとり守ってくれたミル坊にも感謝した我々です。帰りを待ってくれるミル坊のためにも無事に旅を終えて来たのです。
そんなミル坊と戯れつつ、早速旅の荷物を片付けているとリトアニアの中古レコード屋で買ったジョン・レノンの7インチが出て来て。ロシア語が読めず曲名がわからないまま買ったけど何の曲だったんだろうと針を落としてみると、聞こえて来たのは「イマジン」で。そう、旅の初日にラトビアの路上で男性の弾き語りで耳にし、旅の4日目にaCaeさんたちと行ったカラオケバーで私が熱唱したあの「イマジン」だったのです。その曲のレコードを旅の7日目にリトアニアで偶然購入し、旅の12日目に日本で針を落として聞くという。12日前にラトビアで張った伏線をリトアニアを経由して日本で回収するようなものです。早速ラトビアの旅の模様を思い出してしまいました。カラオケバーのお兄さんは今日も歌っているのかしらなどと回想しながら。
そんなわけで今回の「買い付け」、「張子の販売」、「草テンのライブ」と、無事終えることが出来ました。通しのテーマは結局「イマジン」だったのかなあと帰国して思いました。ラトビアリトアニアフィンランド、日本の国境がなくなる日をイマジンしながら、世界よ永遠に平和であれ、と思った次第です。地獄タクシーも何のその、です。
買い付けた商品は9月頃molnと巣巣で開催のラトビアフェアにて店頭に並びます。ぜひご覧いただきたく。フィンランドでライブをして来た草とten shoesのレコ発ライブは10月を予定しています。こちらもぜひよろしくお願いしますということで。