さまざまな邂逅 ヨシンバ20周年ライブ

先日はヨシンバの20周年ライブを見に下北沢まで行って来ました。ヨシンバは私が以前やっていたバンド各駅停車時代に自分のイベントに呼んだこともあり好きなバンドのひとつなのですが、とある事情でしばらくライブも見ていなかったのです。
この日のヨシンバは元カーネーションの鳥羽さん、ヒックスヴィル中森さん、玉川裕高さんというスタイル異なるギタリストをゲストに迎えての編成で。男くさくて野太い演奏で最高でしたね。こんなギタリスト映えするバンドがあるでしょうか。特に玉川さんは10数年前に初めて彼のバンド、コモンビルを見た時と変わらぬ格好良さにビビりました。鳥羽さんの巧みなギターワークも近距離で堪能出来ましたし、中森さんのリッケンバッカーにも痺れました。みんなプレイに華があるのです。しかし何と言ってもfwjのサポートギターひじきさんが10数年振りにヨシンバで演奏する姿を見られたのが個人的には感慨深かったですね。
実は2004年にfwjがCDデビューをして、ライブをする際のサポートギタリストを探していた時に「そういえば以前共演したヨシンバにアコギの巧い人がいたな」と思い出し、ボーカルの吉井さんを通じて彼の連絡先を聞き、「うちでギター弾きませんか」とスカウトしたのがひじきさんとの始まりだったのです。ちょうど彼がヨシンバを脱退した直後だったのでオファーを快諾していただき。それ以来14年の付き合いになるひじきさんですが、長年「元ヨシンバ」という経歴を伏せて活動しており。そんな事情もあり何となく私の中でもヨシンバは遠い存在になっていたのです。そんな両者の関係がこの日雪解けを迎えたようで、何だか我がことのように嬉しい気持ちになりました。
この日、ヨシンバの出番前にボーカル吉井さんとひじきさんのデュオでの演奏があり。元々大学の同級生であるこの2人が始めたバンドがヨシンバなので、10数年振りにオリジナルメンバーが顔を合わせたということでしょうか。照れ臭そうに、でもどこか嬉しそうに演奏する2人の姿は放課後に部室で練習する学生のようで、こういう雰囲気でバンドの歴史が始まったんだなあと何だかしみじみしてしまいましたね。さらに2人の大学の後輩である比屋定篤子さんもシークレットゲストで登場し。3人で美しいハーモニーを重ねておりました。以前molnに比屋定さんをゲストに呼んだ時にひじきさんから「実は比屋定は私の後輩なんです」と言われ驚いたんですけどね。色々な繋がりがあるものだなと。
この日は会場でたくさんの知り合いの方に会い。ヨシンバのドラムの朝倉さんとも20数年振りくらいにお話出来ました。朝倉さんが以前ラブサーカスというバンドに在籍していた頃に各駅停車のデモ録音に参加して貰った経緯があるのですが、会うのはそれ以来だったので「うわー、ご無沙汰してます〜、うわー」と朝倉さんはだいぶ驚かれておりましたね。共通の知人の近況など聞き、人生とは色々なりと想いを馳せた次第です。あと鳥羽さんに「この間のカーネーション野音行きましたよ」と言ったら「うん、知ってる。ブログ読んだよ」と言われ、鳥羽さんにも読まれて良かったなーと素直に喜んだ私です。ひじきさんの息子さんにも久々に会い。fwjの「アゲハに映る」という曲のMVに幼き日の彼も映っているのですが(荒川の河川敷でロケした時に一緒に来ていたのでチラッと出演したのです)、もう高校生になって背も177cmとお父さんを越える長身になっており、「よその子とゴーヤは育つのが早い」という博多華丸大吉のネタに共感してしまった次第です。そりゃあ年も取るよというものです。
最近普通に「20年振り」みたいな文言を書くことが多いですが、そんな長い年月音楽やバンドを続けている人たちがたくさんいるということなのですよね。自分も頑張らなくてはいけないと思った次第です。各駅停車時代からの付き合いのドラマー横山さんと「バンドって良いよね」と話しながら帰りました。未だにバンドへの憧れや幻想を抱きながら活動している自分がいるのです。とりあえずギターの練習しなきゃなと静かに思った私です。