9月の虫の音 サガとバリ

突然ですが昨日から仕事で佐賀に来ています。去年も出店した玉屋という地元のデパートの職人展の仕事です。
当日は台風の影響により飛行機が飛ばないのではと危惧されたのですが、何とか無事成田から定時に飛び佐賀空港に到着出来ました。午前中早めのフライトだったのが良かったのでしょうか。ただいつもより多めに揺れましたけどね。「いつもより多めに揺らしております〜」と台風染之助染太郎が機体を揺らしていたのでしょうか。「揺れてるけど飛行に問題ありません」というアナウンスが何回もなされ、それ本当なん?と懐疑的になりつつも、ただおとなしく乗っているしか術はないので静かに乗っていましたけどね。ただ着地の時は「どん!」と経験したことない大きな衝撃があり、一瞬「死んだかも…」と覚悟しましたけどね。いや待て着地の衝撃は台風とは別に関係なくないか?と後で冷静になって思いましたが。あれは何だったのでしょうか。関西方面が酷いことになっているのをその時は知らず、「すでに佐賀は晴れてるやん〜」と今回の台風の影響を軽く見てしまっていた私でしたが、被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。佐賀空港関西空港みたいな状況になったらと想像しただけで恐ろしい思いです。
ところで私の夏休みはあやの母方の実家に行った後、佐賀に行くまで数日残っていたので終始fwjのレコーディング作業をしておりました。昼間は蝉の声、夜になると鈴虫などの秋の虫の声がうるさく、録音に相応しい静寂を得られなかったのですが、それも宅録の醍醐味です。いっそ環境音と一緒に録音するというスタイルでやり抜きました。もう何年も断続的に行っている録音ですが、まだ終わる気配が見えません。でもいつかは終わるのでしょう。あれだけ暑かった夏でさえ9月に入りもう終わろうとしているのです。秋の虫の音をマイク越しに聞きながら季節の変わり目を感じました。録音中ミル坊は「ゆうくんいつまで作業してるんだよう〜」と何回も遊びに誘って来ましたが、「まだもうちょっと〜」と待ってもらいました。ミル坊、お前の声も録音されているんだぞ。
そんな作業を直前まで行ってから佐賀入りしたのですが、あやは「ちょっと夏休みのバカンス行って来ます〜」とまるで近所のスーパーに買い物に行くみたいな身軽さでバリに行ってしまい。佐賀で搬入作業をしている間もバリの優雅な休暇ショットが何枚も送られて来て、サガとバリ、同じ二文字なのにこの違いは何なのだろうかと想いを馳せた私です。バリといえばザ・スパイダース主演の映画「ザ・スパイダースのバリ島珍道中」を思い出すのですが、映画のラストにプルトニウムをバリ島の土に埋めるシーンがあり、そんな危険極まりないものを埋めるんかいと思ったものですが、あれはまだ埋められたままなのでしょうか。あやがあれを掘り起こさなければ良いなとふと思った次第です。映画の公開は1968年だし映画の中の話だし、実際埋めてたの日本のセットの中のバリ島ですけどね。出演していたムッシュも亡くなってしまったし、寂しい限りです。
佐賀にいてバリのことを思い、なぜかザ・スパイダースの曲を聴きながらこの文章を綴っている私です。もう9月になってしまったのですね。