草とten shoes 台湾ツアー記その3 台中編

台湾ツアー、3日目はいよいよ實心裡生活什物店さんでの「草tenの展」初日です。巣巣、molnの商品に加えアユミさんの手作りの人形、私の張子が店内に1ヶ月間展示されるという草テンメンバーの魅力がぎゅっと凝縮された催しです。そもそもは2年前、草テン結成直後に岩崎さんがここのオーナーであるハナさんに「新しく始めたバンドの展示とライブを台湾のお店でぜひやらせて!」とお願いして実現に至ったという展示なのです。そして「折角台湾に行くのだからCDを作って売ろう!」ということでレコーディングも事前に完了し。ハナさんもハナさんで折角みんなが台湾にライブに来るならと、我々のためにどどーんと台湾四都市公演をコーディネートしてくれたという。岩崎さんとハナさんの社長力によって今回の台湾ツアーは実現したようなものです。何というか社長はスケールがでかいのです。
そんな今回のツアーの要の地とも言える實心裡生活什物店さんですが、ここがまた素敵なお店で。本や雑貨に囲まれた洗練された空間で、とても居心地が良かったですね。我々が会場に着くとすでにライブの準備がされており。機材をセッティングしつつ、それぞれの展示の商品を並べつつという、ミュージシャンと店主両方のモードを同時に発動させながら準備しまして。ハナさんは勿論、旦那さんの王さんもとても優しい方で、スタッフさんたちも笑顔で対応してくれて、とても雰囲気の良い空間が出来上がりました。巣巣の家具もmolnの作家さんたちの作品もアユミさんの人形も私の招き猫も不思議と調和しておりました。ライブの準備もバッチリで。ハナさんの飼い犬の小羊ちゃんがとても可愛く、すでにミル坊ロスになりつつあった私は「わ〜、可愛い〜」とわしゃわしゃと撫でまくって癒されてしまいました。猫と犬は世界を繋ぐのです。(「撫でる姿が異様でこわい」とメンバーから評されました。)
そしていよいよライブの時間になりまして。見知らぬ日本の新人バンドなのだし、お客さん少なくても頑張りますよ〜という心意気だったのですが、お店がSNSなどで広く告知してくれたおかげでたくさんの方にご来場いただき。前回は岩崎さんが英語でMCをしたのですが、この日は通訳さんが現場にいてくれて、草テンがどういう成り立ちのバンドなのか、なぜに台湾に来ているのかなど詳しく説明してくれまして。我々の話にうなづいてくれたり、笑ってくれたりとお客さんのリアクションも良く、とてもやりやすかったですね。最後の方には手拍子などもいただけました。あやの声も最初は緊張していたものの、後半からどんどん出ていたし、アユミさんも岩崎さんもリラックスして楽しんで演奏しておりました。とてもピースフルなライブになったのではないでしょうか。
ライブ後はスイーツなども振る舞われ、お客さんたちに向けて我々ひとりひとりがインタビューのような形で展示の説明などもして。展示もくまなく見ていただけました。私は念のため絵の具も持参して行ったので、招き猫に名前を入れたりしてお客さんと交流出来ました。店主たちが組んでいるという、このバンドの特徴をプレゼンするのに最適な場になったのではないでしょうか。みなさんに喜んでいただけたようで嬉しかったですね。
終演後の打ち上げでは台湾名物の火鍋をいただきまして。この打ち上げから我々の友人のかおりんもツアーに同行することになり、色々バンドの手伝いや撮影をしてくれることになりました。2種類のスープでいただく鍋は絶品でしたね。台湾ビールもぐびぐびといただいてしまいました。
ホテルに戻った後はあやとかおりんとちょっと近所のコンビニに買い物に行こうとなり。夜の海外の路地を歩いていると「ああ、自分たちは旅に来ているのだなあ」と実感させられました。台湾にはファミリーマート(「全家」という表記でした)やセブンイレブンなどがあり。夜のコンビニには若者が多く、日本とそんなに変わらない光景でしたね。おでんなどもちゃんと置いてあり。酒は日本の氷結や一番搾りなどもあったのですが、値段はちょっと高めでした。やはり台湾ビールが安くて美味かったですね。少し蒸す夜の台中の街を3人でふらふらと歩きながら、旅情に浸りました。
そしていよいよツアーも後半戦に突入です。何とあと2本もライブがあるのです。我々の体力は保つのでしょうか。果たして。