梅田エレガントガール

突然ですが、仕事で大阪に来ています。デパートの催事で1週間滞在しているのです。デパートの閉店が20時(金土は21時)なので、終わってからどこかに遊びに行くこともなく(初日にディスクユニオンには行きました)、まっすぐホテルに帰って草テン台湾ツアーについてブログに書いたり、GYAOM-1グランプリの準々決勝の模様を視聴したりして過ごしています。大阪にいるのに毎日台湾のことを書いているのも不思議な感じだなと思ったのですが、台北の雑多な雰囲気が梅田の街に似ているのですよね。街の作りとか人の流れとか匂いみたいなものが。梅田の街を歩きながら台北の街の空気を思い出し、せっせとブログを書いておりました。誰からも頼まれてない旅のレポートですが。自分で自分に頼んで書いているのです。ぜひ初日のSっ気女教師レイコのくだりから全日分読んでいただきたく。
デパートでは毎日社食でお昼を食べているのですが、今日レジで私の後ろに並んでいた20代くらいの女子が、定食のサラダにドレッシングをかける際に自分の洋服の袖がみそ汁にポチャンと浸かったのを目撃してしまい。女子の服によくある、袖がびろーんと広がったエレガントなデザインだったため、その端っこがみそ汁にダイブしてしまったのです。エレガントがあだになるパターンです。「もしもし、袖がみそ汁に浸かってますよ」と注意しようかと思ったのですが、周りに人がたくさんいたし、その子のドジっぷりを周囲に披露するのも何だしなあなどと思っているうちに会計の順番が来てしまい。「注意すれば良かったかなあ」と思いつつ会計を終えて空いているテーブルに己の頼んだチキン南蛮定食を置いて食べ始めていたら、その子が何と私の目の前にやって来て着席し。もぐもぐとチキン南蛮定食を食べ始めたのです。さっき自分の袖がみそ汁に浸かっていたのまだ気付かないのかしらと思いながら見ていると、その子はスマホをいじり出し。ラインなどしながら食べているのです。「集中して食べなさい。だから袖がみそ汁にダイブしたことにも気付かないのよっ」と私の中のお母さんが登場し心の内に注意していたのですが、彼女はマイペースにスマホをしながら食べているのです。そうこうしているうちに5分は経ったでしょうか。彼女が何かの動作の際に自分の袖が濡れていることに気付いたのです。はっとする彼女。急いでバッグからハンカチを取り出し拭きながらもエレガント袖を鼻に近付けてクンクンと匂いを嗅ぐ彼女。「こ、これはみそ汁っ!?」とそこで初めて気付いたのです。己のエレガントがみそ汁まみれになっていたことを。袖がみそ汁に浸かったのに気付くまでのタイムを争う競技があったのならおそらく彼女は最下位であったことでしょう。鬼太郎の目玉の親父がお椀風呂に浸かるくらいの浸かりっぷりだった彼女のエレガント袖にはみそ汁のみそと出汁が吸われ、いい味わいになっていたに違いありません。ハンカチで袖を拭きながら、スマホをいじりながら、引き続きチキン南蛮定食を食べる彼女。その所作は妙にエレガントでありました。私は心の内に「すぐに注意しなくてゴメン」と謝り、チキン南蛮定食を完食し、テーブルを後にしました。
エレガント袖の女子のみなさん、みそ汁ダイブにはくれぐれもお気を付け下さい。以上、梅田からの報告です。