山田稔明with夜の科学オーケストラ配信ライブ 光の葡萄でつかまえて

先日行われた恵比寿天窓Switchでの山田稔明with夜の科学オーケストラの無観客配信ライブ「夜の科学vol.59〜光の葡萄でつかまえて」ですが、無事終了しました。たくさんのご視聴をありがとうございました。ネットの向こう側にたくさんのお客さんの笑顔と歓声が見えました。

年末以来となるスウィッチでしたが、久々に再会したスタッフのみなさん変わらず元気でちょっと安心しましたね。会場に着くとすでにカメラとモニターのPCが客席中央に置かれており、配信てこうやるのか〜とメンバーみんな機材を触ったり配線を確認したり興味津々でした。スウィッチさんのシステムで画期的なのは舞台横の大きなスクリーンにお客さんのコメントが映り続けるということでしょう。演者はリアルタイムで流れて来るお客さんのコメントを読みながら演奏が出来るのです。「コメントに気を取られて歌詞が飛ぶ人も結構いますよ」とスタッフさんが笑いながら話していましたが、さもありなんと思った次第です。
今回普通のライブと同じ時間に会場入りして同じようにリハーサルをしたのですが、目の前にはいないけどネットの先にお客さんがいるという不思議な緊張感がありました。特に私はタカテツさんから「五十嵐さん、今日のライブ見てますよ」というメッセージをもらっていたので、終始謎のタカテツ緊張に包まれておりました。リハ時に近藤さんのガットギターの弦が弾いてもいないのに切れていたので、近藤ギターにも私のタカテツ緊張が移ったのでしょうか。まあ心地良い緊張でしたけどね、タカテツ緊張。

ディスタンスを取りつつのリハーサル、当日山田氏から全員にフェイスガードが配布されたのですが、全員装着して演奏する様はどこぞのニューウェーブ系のアーティストみたいでした。さみしいだろうと事前に拍手を仕込んで来た山田氏ですが、思ったように再生されなかったので、その場で全員で拍手を録音し直するというくだりがありました。当日流れていた拍手はメンバー全員による自前の拍手だったのです。物販の準備もないし、客席を片付けなくて済むので、その分は気が楽でしたね。今回美味しい長男堂さんのお弁当を用意してもらったので、リハ後に客席で食べてそのまま本番直前までくつろいでおりました。近藤さんだけなぜか律儀に楽屋で待機してましたけどね。
今回は物販で売る予定のTシャツを衣装として配布されたのですが、私の指定カラーがmolnぽい水色で良い感じでした。廃棄予定の食材で染められたというこのTシャツ、私のカラーは赤カブだそうで、赤カブからこんな綺麗な水色に染まるのだなあと不思議な感じでしたね。他のメンバーのカラーも綺麗でした。こういう着心地良いシャツで夏を過ごしたら気分もあがることでしょう。
そんな心地良きシャツを着て本番を迎えまして。いざ始まると久々のバンド演奏、楽しかったですね。お客さんのコメントもどんどん流れて来て。山田氏の足元にiPadが置かれ、そこに配信の様子が映っていたので、こういう感じに映ってるのかーとか、リアルとは少しタイムラグがあるんだなーとか思いながら見ていました。演奏中は譜面を凝視していたので、コメントは合間にしか見られなかったですが、拍手とか歓声が文字で見える感覚は新鮮でしたし、嬉しかったですね。リアルタイムでお客さんの感想が可視化されるという。私だけにはタカテツさんのエアコメントが見えましたけどね。「五十嵐さん見てますよ、フフフ」というメッセージが。近藤さんのお茶目発言にみんながツッコミを入れる様子とか、これお家でお酒など飲みながら見ている人はさぞかし楽しいだろうなと思いました。
去年末のライブ中にステージから一瞬安宅さんが消えた事件の種明かしもようやくされて。ライブ当日の朝に救急車で運ばれるという結構なハプニングエピソードを7ヶ月も眠らせていた山田氏も山田氏ですが、みなさん驚かれたのではないでしょうか。安宅さんのプロ魂が7ヶ月後に配信で明かされるという。その後イトケンさんは両足骨折だし、真里さんも足を骨折、近藤さんも五十肩だし、「何もないの五十嵐くんだけだね」という何もないいじりがありましたが、ぬぼーと生きていると病気にならないのでしょうか。
新曲「風合い」も「小箱のなかの音楽」も楽しく演奏出来ました。この日はポチの誕生日だったので「ポチの子守唄」も久々に。「SING A SONG」のハンドクラップのくだりもネットの向こうでお客さんが手を鳴らす様子が見えました。ハンドクラップい〜かいっ!でパチンと世界が繋がるだなんて。

お客さんが目の前にいないけど目に見える配信ライブ、今後はこれが定番になって行くのだなと新しい青の時代が見えた感覚がありました。配信終了後に物販をオンラインで開始という流れもスムーズで。これを見た人はみな着心地良いTシャツを買ってこの夏を過ごすのでしょう。終演後にお客さんと会話が出来ないさみしさはありましたが、やり切った感はありました。こんなタフなライブをやった次の日にゴメスの配信ライブをやるという山田氏のタフネスに感心した次第です。

終演後にはタカテツさんからリアルな「お疲れさま」というラインが来ました。私にはエアコメントが見えてましたぜ、と思いながら恵比寿を後にした私です。見てくださった方々、本当にありがとうございました。
年末にはお客さんとリアルに再会出来るのでしょうか。わからないですが、この新しい形でもライブが出来るのだなと希望を持った夜でした。光の葡萄でつかまえて。f:id:fishingwithjohn:20200713122526j:image
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