私、帰宅して

そんなわけで帰って来ました。
みなさん、ごきげんいかがでしたでしょうか。
地方に行ってる時はほとんどネットを見ないのですが、
それはそれで清々しいものですね。
余計な情報が入って来ない状態で。
ただありがたいことに「あしたのジョーの番組やるよ。」
という情報は複数の方からいただきました(笑)。


地震のあった日は金沢の職人展に知り合いが出ていたので
地震、大丈夫だった?」と聞いたら
「大丈夫だったけど地震直後、デパート内で
『大丈夫ですのでご安心下さい』というアナウンスが入ったけど
その声が不安いっぱいに震えていて、
『まずはお前が落ち着け』と思ったよ。」
とのことでした。
すごい揺れだったそうですね。
商品がばったばった倒れたそうです。
被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。


宇都宮のブックオフで(またブックオフ行ってるのかという話ですが)
ジョン・ケージの本を買ったのでこれから熟読しようと思います。
宇都宮の割と郊外の方のブックオフ
ジョン・ケージの本を売りに来る人がいるというのが
何だか面白いなと思ったのですが、
手放した理由を本人に問うてみたいものです。
あと元チェッカーズ高杢氏が書いた暴露本が105円だったので
買ってチェッカーズの話の部分だけ読みました。
こうしてバンドは崩壊して行くのだなとしみじみしました。
偶然にも物まね番組に元チェッカーズのマサハル氏が出ており、
割とどうでも良い物まねを披露していて、何だか哀しくなりました。
この人、月給100万だったのに。



あと帰りの電車の中で阿部和重氏と三宅乱丈氏のコラボ、
「鏖みなごろし」を熟読しました。

鏖―みなごろし (IKKI COMICS)

鏖―みなごろし (IKKI COMICS)

実はこの単行本の企画、私の知人の手によるものなので、
この場を借りて宣伝したいなと思ったりしているのです。
ぜひ興味ある方はお手に取ってみてください。
阿部氏の書き下ろしの小説が素晴らしいです。
壮絶なまでの暴力が捻りに捻った語り口で綴られ、
(なぜか民話として、またあり得ないようなシチュエーションで
語られる文体の妙が何だか途中、笑えます)
ロードムービー調のストーリー展開を経て導かれる最後には
何だか感動さえ覚えるほど希望に満ちた美しさで、
「みなごろし」へのアンサーがこれなのは
私には腑に落ちたというか、素晴らしいんじゃないかと思いました。
しかしこの人の暴力や変態や残虐への視線は
凄いなと改めて思わされるわけですが、
高い文章力がないとこれが伝わらないわけで、
改めて彼の文体の妙に感心したりしました。
面白かったです。
しかし「鏖」と書いて「みなごろし」って凄いタイトルですが、
辞書引いたら「鏖殺」でみなごろしの意味だそうです。
そんな物騒な意味を辞書で引くことになるとは
まさか思わなかった私ですが、
興味ある方はぜひお買い上げ下さいませ。