猫とガスリー

まだレコーディング終わってないわけです。
自分の作業の遅さにトホホとなっておるのです。
このペースではトホホがそのうちトホホホホくらいになってしまうでしょう。
勢い余って後半はトポポポポに変形し、
ギロッポンのよーるーとか歌い出してしまいそうな様相です。
猫の音楽作ってるのに鼠先輩になってしまってはいけないのです。
何とかしたいところです。


ところで先日「グーグーだって猫である」を鑑賞して来たのですが、
細野さんの音楽がかかると魔法のように画面が輝くのですよね。
良い音楽だなとまた改めて感心してしまった次第です。
映画自体はと言うとその演出はどうなのという部分もあるにはあったんですが、
全体的にまあ楽しめましたし、要所要所でうるうる来てしまった次第です。
年のせいなのか近頃の私は簡単にうるうる来てしまうのです。
来ないで、うるうるよ、と懇願するも徒労に終わるのです。
うるうるの有無を言わせなさ加減たるや山の如しという感じで。
全体的に大島弓子の世界観をなぞった部分と単純にコミカルな動物映画という部分と
2つのテイストが混在してる印象でしたが、
商業映画としてはまあこういう着地点になるのだろうなという感じでしたね。
スポンサーがどんだけ金出してるかあからさまにわかる感じでしたけどね(笑)。
何か角川は名前出し過ぎな気もしましたけどね。
あと某漫画家さんをフィーチャーし過ぎな気もしましたね。地元枠とは言え。
見終わった後「あの人出てたよね?」とふと思い出すくらいで良いと思うんですが。
主演のキョンキョンの演技はと言うと勿論素晴らしかったんですが、
個人的には上野樹里大後寿々花の2人が凄く良かった印象ですね。
上野樹里はコメディもいけるしシリアスもいけるし、
彼女の存在がかなり活きていたような印象です。
大後寿々花は「セクシーボイス&ロボ」というドラマを見てて
「この子やりよるのう」と思ってたんですけどね。
彼女のシーンはとても雰囲気良かったですね。
森三中もちゃんと自分たちの役割を果たしていましたね。
相手役の加瀬亮のキャラには何だか違和感持ちながら見てたんですが、
後に彼の職業がわかってまあ腑に落ちたんですけど、
初対面であんな感じに話しかけられたら
私としてはあんまり友達になる気しないぞという感じでしたけどね(笑)。
あなたにガスリーの何がわかるって言うんですかと
小一時間くらい説教したくなってしまったくらいで。
まあそんな小一時間ほど人生に於いて無駄な小一時間があろうか、いやないと、
反語を用いて思う次第ですので説教はしませんけどね。
あれ、彼らの安っぽい歌にガスリーの要素は見当たらないと思うんですけどね。
まあかなりどうでも良い箇所に噛み付いてますけどね、今の私(笑)。


それはそれとして大島弓子先生のネームの素晴らしさには改めて心打たれましたね。
読み上げるだけで現代詩として機能してしまうくらいの言葉の鋭さで。
改めて時間かけて読み直したいところです。


「夜になると強い風になり 疑問やらがっかりやら
ものすごい期待やらで 一晩中 目がさえた
闇はむらさき色になり 月は満月に近づき
遠くで風が 高い波長で カモーン とよんだ」
大島弓子綿の国星」)