夜曲に耳を澄ませて

市川準監督が亡くなられたそうですね。
「東京兄妹」とか「トキワ荘の青春」とか「トニー滝谷」とか、
結構監督の作品は好きで見ているのですよね。
沢田研二夫妻が出演した「大阪物語」とかも印象深いですが。
人と人とが暮らしていく中での感情の動きや季節の経過なんかを
詩情豊かにゆったりと描いていく手法は割と自分の波長に合っている感じがして、
その静けさみたいなのに共感しつつ心地良く見られるのですよね。
「トキワ荘の青春」ではドラマ性溢れるスター漫画家が多くいる中、
あえて寺田ヒロオを主人公にするという、その視点ですよね。
内容は実はよく覚えてないんですが（何しろ地味な話だった印象です）
ラストシーンに凄くしみじみしたのを覚えています。
テラさんファンならあのラストには涙することでしょう。
赤塚不二夫役は確か阿部サダヲだったなと思い調べてみたら藤子F先生役でした。
赤塚先生役やらせても彼は巧かったろうと思うのですけどね。
書いてるうちにもう一回見たくなりました。
しばらく監督の作品を見ていないような感じがします。
何しろまだ若かったのに残念です。
「東京マリーゴールド」を一緒に見に行ったあの子は元気なんだろうか、
などと昔のことを思い出したりします。
ご冥福をお祈り申し上げます。