オール・サマー・ロング

先日「ラヴァーズ・キス」っていう映画をDVDで見まして。
あの吉田秋生原作のやつなんですが。
なんか見よう。とか思っててなんとなく見てなくて。
で、見た感想なんですが、
なんていうか良いとこもあったんですが、
良くないなと思うとこもあって(笑)、
微妙な感じしたんですけども。
まず全体的に音楽が良くないし。
選曲も音楽の入れ方ももっと良くなりそうなもんですが。
あと原作と変えた部分が
「あー変えなきゃ良かったのに。」
という結果になってましたが(笑)。
あの、鷺沢くんて男の子のキャラクター、
原作ではメガネかけてて、
メガネ外したその無防備な表情に
後輩の緒方くんて男の子がつい恋心抱いてしまう、
てのが妙にリアリティあったように思うんですが。
映画ではメガネかけてないし、緒方くんが
同級生の設定になってましたね。
あれ良くないと思うんですけども(笑)。
あと原作にないシーンもことごとく、
「あー入れなきゃ良かったのに。」
という結果になってましたが(笑)。
緒方くんと主人公の藤井くんとが喧嘩するシーンとか、
その後藤井くんがお母さんに刺されるシーンとか、
それは違うんじゃないか。と
思ったんですけども(笑)。
それでもそれなりに良かったなーと思ったのは、
出てる役者さんが魅力的だったからではないでしょうか。
特に市川実日子宮崎あおいの存在感が
素晴らしかったですね。
市川実日子の眼力(笑)が原作の美樹というキャラの
独特の雰囲気を表現していて、すごく良かったし。
宮崎あおいのいかにも妹。な幼い表情に、
姉の友人である美樹に恋心を抱いてしまうという、
艶っぽさみたいなのが絶妙に垣間見れて、
なんていうか二人の会話のシーンとか、
すんごく良かったですね。
まあ他の役者さんも良かったですけども。
ところで原作で僕が思わず落涙してしまったのは、
藤井くんとヒロインの里伽子が長谷駅で別れるとこで、
それを向いのホームで鷺沢くんが目撃するんですね。
で、鷺沢くんは二人の愛に溢れた視線に
かつて見た、愛しあうカップルの幽霊の
優しい視線を重ねて思い出して、
泣いてしまうわけです。
あそこ、愛しあってるのに別れる二人も切ないですけど、
それを向いで見てる鷺沢くんも切ないわけで、
なんていうか泣けるわけです(笑)。
映画ではあんまり泣けなかったんですけども。
カップルの幽霊がまたコントみたいだったし(笑)。
(藤井くんと緒方くんが喧嘩するシーンもコントみたいでしたが)
まあでも市川実日子宮崎あおいのいい演技が見れて
まあ良かったのではないかと。
そう思ったんですけども。
気になった方は原作、映画と
両方見比べてみると良いかと思います。
とりあえず原作は名作ですので。
しかし原作ものを映画化するのって大変ですよね(笑)。
てなことで。