銀の龍の背はいかなるメタファーか

Dr.コトー診療所」の主題歌として流れている
銀の龍の背に乗って」って中島みゆき嬢の歌がありますが、
あれってドラマに馴染んでいるので軽く聞き流していますが、
よくよく考えるとなんでわざわざ銀の龍の背に乗らなあかんのか。
という素朴な疑問も湧いてくるのですが。
この21世紀に乗るものは他にもいくらでもあろうものを
あえて銀の龍というのはいかなるメタファーなのかって話ですよ。
あれって内容的には
「僕は非力だが、痛んでる人がいるから
銀の龍の背に乗って行くんだ。」
というような、コトー先生の意志を思わせるような
歌詞にはなっているのですが、
「で、なぜに銀の龍?」
という疑問はなかなか消えないのですね。
もしかしたら僕が知らないだけで、
「昔、銀の龍がたくさんの病人を救った。」
という有名な言い伝えでもあるのか、
銀というのは医療関係を表すカラーで、
龍というのも人の命を救う生き物として
象徴的に使われているのか、
それともただ単に
「なんとなく。」
というみゆき嬢の気まぐれによって銀の龍が選ばれたのか。とか、
いろいろ思ってしまうのですが。
まあそんな疑問も彼女の神がかったような歌唱によって
何となくまあいっか。という気にもなるし、
納得もさせられてしまうのですが、
(余談ですが鬼束ちひろってシンガーも似たような歌唱で、
本人はすごく艶っぽいのに歌声にセクシーさが
希薄な印象を受けますね。でも別な意味ですごい女性っぽさを
感じますが。みゆき嬢も同じですね)
でも友達などに
「ねえー今日銀の龍の背に乗ってかない?」
とか誘われても僕はおそらく断るのであり、
友達にそんなものに乗って来られても困るわけです。
コンビニの有線などで唐突に「銀の龍の背に乗って〜」
などというメッセージが発せられると
何事かと思いますよね。今は何時代なのかと。
あれってサビで転調した後のハードロック調のギターソロが
なんか赤面してしまうのですが、まあ総じて
「変な歌。」
という印象を受けてしまった僕です(笑)。
みんなどういう思いで聞いているのでしょうかね。
かくいう僕はフォローじゃないですけど(笑)
70年代後半の中島みゆき嬢の作品が好きで
蕎麦屋」とかああいうほとんど現代詩の域に達した
素晴らしい歌詞にうならされたものですが。
名曲いっぱいありますよねこの人。
あと曲名忘れましたけど、
伴奏無しでいきなり彼女のモノローグつーか
詩の朗読みたいなのから入る曲があって。
(電話の横に彼女いるんでしょとか、
おそろしく暗い恨み節の朗読だったと思います)
それの朗読部分をサンプリングして適当なブレイクビーツ
乗っけるとなんか異様なトラックが出来て
面白いのでぜひ興味ある方は試してみてください(笑)。
でもまあブレイクビーツには乗らないで
銀の龍の背に乗っちゃうんですよね、今のみゆき嬢は。
しかしこういうへんてこっぷりが彼女の凄さなわけで。