埼玉とアルプス

今日は「年末の干支の張子人形作りに大忙し」という
ニュース映像を撮影にテレビ埼玉がうちに取材に来たのですが、
また例によって僕が出演することになって、
絵付けとかしてる姿を撮影したんですが、
「ちなみにこれってオンエアいつですか?」と聞いたら
「今日の夕方のニュースで流れます。5時くらいです。」
と言われて、「えらい早いんですね〜。」と驚いたんですが、
昼間撮影したものを夕方にはオンエアしちゃうという
このフットワークの軽さがある意味ローカル局の強みなんだな。
とか思って感心したんですけど、
つい忙しくてまたオンエアを見損なってしまった僕です(笑)。
埼玉のテレビは行動が早いのですね。


ところで先日どういうわけかビデオレンタル屋に行った時に
ふと「アルプスの少女ハイジ」が目に留まり、
そういえばクララが立つ有名なシーンしか見たことないな、
全52話もあるのに他はどういう話の展開になっているのだろうと
気になってしまって、つい借りて来てしまったのですが、
皆さんは全話ご覧になったことがありますでしょうか。
高畑勳演出、宮崎駿作画構成、というジブリの今や巨匠による
アルプスを舞台にした名作アニメですけども。
今日、早速第1話だけ見たのですが、
大人の目で見てもこれは素晴らしく楽しめそうな作品であると
認識しましたね。
演出の見事さがこの第1話ですでに確認出来るのですね。
幼くして両親を亡くしデーテおばさんに育てられて来たハイジ
なんですが、デーテが働きに出ることになりやむなく
アルムの山小屋のおじいさんのところに預けられることになる。
という設定で、第1話では山へ登っておじいさんと初対面する
ところまでが描かれるのですが、
このおじいさんが街で噂になるほどの偏屈な変わり者だというのが
街の人とデーテの会話で伺えるのと同時に、
デーテのハイジに対する愛情の薄さというか、
デーテもまだ若くハイジひとりにかまっていられないという
状況がその会話やハイジに対する言葉使いや態度なんかで
さりげなくわかるようになっていて、
またハイジもそんなおばさんとの生活よりも自然にあふれた
山での生活に早くも目が向けられる様子が
こと細かい自然描写とハイジの態度によって伺え、
(去ってゆくおばさんに対する「サヨナラ」が微妙に
名残惜しさがない、距離感がある台詞の読み方で見事です)
また羊飼いのペーターや子やぎのユキや犬のヨーゼフなど
主要キャラがここで全部登場してしまうという
見事な導入で、ハイジが虫を草むらに発見する視線の低さや
大木を見上げ、木漏れ日の揺らぎを確認する視線の高さなど、
ハイジと自然とのふれあいの始まりを見事に描いてあって、
これはすごい作品だなあとわずか30分弱の第1話で
すっかり感心してしまった僕です。
早くも第1話でこれだけ感想を書いてしまいましたが(笑)、
(この早さったらそれこそテレビ埼玉並みじゃないですかね)
これから先も全52話を少しずつ見ていこうかなと
静かなる決意をした私です。
(どんな決意なんだそれはって感じですが 笑)
まあ長い小説をたまに読みたくなるのと同じですね。