スケッチリバーブ

地下鉄のホームで少年が全速力で駆け、
途中でポケットから飴を大量にこぼし、
あわてて戻って拾い集める様を見たのですが、
あの少年はあの大量の飴をどのくらいのペースで
なめてゆくのだろうかとふと考えてしまいました。
飴が消費されるのと比例して
ポケットがどんどん空虚と化してしまうかと思うと
なんだか寂しい感じがしました。
代わりに恐竜でもロボットでも
入れれば賑やかになっていいのですが。
少年が拾った飴の色は緑で、
あれは何味の飴だったのでしょうか。
メロンだったのでしょうか。


僕の携帯に見知らぬ人から
「オレだけど至急会社に電話くれー!!」との
切羽詰まった間違い留守録が残されており、
これは新手のオレオレ詐欺だろうかと一瞬思ったのですが、
至急の連絡なのに番号を間違えてしまうとは
なんとも間が抜けていると思ったのですが。
僕の番号に似た人が至急呼び出されているというのは
何の用事だったのでしょう。
悪い知らせでなければいいのですが。
でもあの声色はディミニッシュコードのような
響きで、きっと良くない知らせなのだろうと思いました。
赤の他人の携帯にそんな呼び出しが残されているのは
ちょっと哀しいことだと思ってすぐに消去しました。


「ブリキがある/豚肉がある/足がある/鮫がいる
ジョンがいた/崖がある/母がいた/肥えた豚がいる
あなたがいた/そしてあなたがいた」
(「サードアンクル」ブライアン・イーノ


<今日のハイジ>
21、22話。
お屋敷での生活は窮屈で
勉強中寝てしまったりねずみを拾って来て
怒られたり、アルムの山を見るために
外へ抜け出したりして大騒ぎという展開。
山を見るために高い塔へ登るのですが
結局見られなかったという結末が実に哀しかったのですが、
クララとの関係はだんだん深まっていってるので
いい感じです。
口笛を吹けないクララにハイジは
「練習すれば吹けるわよ」と軽く言うのですが
実は僕も口笛が吹けなく、レコーディングでも
吹ける人に頼んだりサンプリングしたりしてきたのですが
練習して吹けるもんなのでしょうか口笛は。
僕は山羊飼いにはなれそうにないなと思いました。