スイカを育てる人

久しぶりに(笑)エヴァ19、20話。
友人のトウジを自らの手で傷付けたことへのショックと
父への怒りで再びエヴァを降りたシンジ。
しかし突然の使徒襲来でレイ、アスカが傷付けられたのを
目の当たりにし、再度自らの意志でエヴァに乗り、
驚異のシンクロ率400%を記録し勝利を得るものの、
そのままエヴァに飲み込まれてしまうという展開。
エヴァを降りて第3新東京市を出て行こうとする
シンジとそれを見送りにきたミサトとの会話のシーンとか、
カメラワークが凝りまくりで、ほとんど静止画なんですが、
喋ってる人物を端っこに置いて背景を大きく映してて、
それが人物が喋るごとに切り替わったりして
会話劇をうまく演出していて見事なんですよ。
感心しながら見てしまいました。
で、使徒がまた凶暴かつ冷酷で、アスカの弐号機とか
腕もげたり、首をちょんぎったりと、
描写がますます凄いんですよこれ。
そういう戦闘を見ながらカジってキャラが
静かにスイカに水やってて、
(このスイカを育てるモチーフは秀逸ですねえしかし)
俺はスイカに水をやる事しか出来ないが
きみはエヴァに乗ってみんなを救えるんだぞ的なアドバイスをして
名言をまたもや吐くのですが(笑)いいキャラですね彼は。
で、シンクロ率400%になったシンジはエヴァに飲まれて、
エヴァは自ら進化して、なぜか使徒を喰っちゃうんですね。
むしゃむしゃと。この描写がなんか「漂流教室」の
未来人がむしゃむしゃと肉を喰らうシーンを彷彿とさせて
非常に気持ち悪いのですが、子供が知らないでこんなシーン見たら
絶対トラウマになると思うんですけど(笑)、凄いですね。
で、飲まれたシンジを救うために
サルベージ作戦ってのがとられるんですが、
この回はほとんどシンジの内面や葛藤を延々サイケな(?)
イメージ画で描いていて、
敵が父のイメージだったりとか、みんなにほめられるために
エヴァに乗っているのだという自己確認とか、
こんなので1話分費やして大丈夫なのかという感じなのですが、
結局ミサトの声が届いて元に戻るシンジだったのでした。
やーこの回の最後でミサトとカジのベッドシーンもあるのですが、
ずっと灰皿とか、コップとかつないでる手とか静止で映しながら
描写されていて、こういう表現も見事で吃驚しました。
今更ですが凝ってますねこの作品は。
あーしかし最終回までもうちょっとですねー。
長さはハイジの半分なのになんかこっちのほうが長く感じるのは
密度があまりに濃いからなんでしょうか。
つーか映画版もあるんですねこの後に(笑)。