原始的な音楽の試み

ムックリとかああいう民族楽器って
人に情報や感情を伝えるツールとして自然に
発生したものが多いと思うんですけど、
ああいうのはある日突然発見されるんでしょうかね。
「あれ?これ楽器になるんじゃねーの?」みたいに。
「竹を振動させると音が出るよー」とか。
確かスティール・パンて楽器も、石油用のドラム缶の上に
雨粒が落ちた時にすごくいい音がしたかなにかで、
楽器として開発されたんじゃなかったでしたっけ。
(間違ってたらすいません 笑)


そういうふうに日常に放たれる音を一つのサウンドとして
認識する瞬間てのがあるんだろうなーとか、
先日神森くんに貸してもらった灰野敬二氏の
「パーカッション・ソロ」というビデオを見てて思いましたよ。
これって文字通りシンバルとかタンバリンとか
様々なパーカッションを駆使して音を繰り出し世界を構築する、
実験的なステージを収録したものなんですが、
普段日常にありふれている打撃音や破裂音などに
能動的に動きを加えることによってサウンドとして
立ち上がらせる試みが成されており、とても面白かったです。
何かを叩くと音が出る。という非常に原始的なレベルでの
音の実験で、こういうふうに民族楽器は誕生したのだろうな、
とか伺える感じで興味深かったですね。
ああやって音を出して行くうちに進化して
様々な音楽に変貌を遂げたのでしょうね。
その根源みたいなのを表現してる感じで良かったです。


あと、灰野氏の動きがずばり「変。」なんで、
見てて笑っちゃったんですけど(笑)。
タンバリンの叩き方とか別な生き物みたいな動きで。
凄いですよ。
全身黒づくめだし。
あやしいことこの上ないですねこの人は。
昔友達がレコード屋に勤めていて、そこで灰野氏を目撃したそうで、
あやしかった!黒かった!と興奮気味に話してましたが、
ああいう動きは何かが憑衣するんでしょうかね。
(動く灰野氏を見せたいですよぜひに)
そういやフィッシュマンズの佐藤氏も曲のリズムと関係なく、
なんなのそれって感じの妙な動きをしてて、
見てて笑っちゃったものでしたが、
人間凄いものを見ると笑うしかなくなるんですね(笑)。
笑ってやがて感動、みたいな。
ブルース・リー怪鳥音とかも笑っちゃうけどかっこいいですもんね。
「アチョー」ってなんなのって話ですよあれも(笑)。
あれに近いものありますよね。
(佐藤氏の「きょええ〜」みたいな奇声も
原始レベルでかっこよかったですよね。)
灰野敬二氏は他にもいろんな音楽の試みを行っているので
色々聴いてみたいなと思いましたよ。
ぜひ今度はライブで見てみたいなと思いました。
みなさんももし興味持たれたらぜひに。