執着への終着がないかのように。

私の知人に「本を買う際は初版で帯付きじゃないと!」
という強いこだわりを持った人がいて、
その人と本屋に行くと必ずまず奥付けをチェックして
初版であることを確認した後、帯や全体の状態を確認して
並んでる中で一番綺麗な状態のものを吟味した後、
ようやく「合格っ」とばかりに丁寧に持ってレジに並ぶので
横で見ててその執着ぶりに感心させられるのですが、
その執着を愛と呼ぶのなら凄い愛ですよね。
本を愛してるんだなあ、とか思いますよ。
僕なんかは内容が読めれば初版とかこだわらないんですが、
帯とか装丁の感じとか、物としての愛着はありますので、
できれば帯とか付いてて状態が良いに越したことはない。
とか思うんですが、みなさんはそういうの気にしますか?
彼は初版を買い逃すと、古本屋で初版を探して買うくらいで、
初版を持つということは出版されて初めの方に読みましたよ、
という証を持つようなものなのに、
古本屋に出るまで待ってから買うのでは
すでに相当時間経ってるということで
本末転倒じゃないかとか思うんですけども。
しかも古本屋ではすでに人が読んだ後ですから
あんまり意味ないと思うんですけど(笑)。
彼はCDなんかも初回限定盤を買うのは当たり前として、
アーティストのアルバムは帯を綺麗に揃えたいので、
同じシリーズでしか集めないんですね。
よく再発されると帯とか装丁が変わるじゃないですか。
ああういうのが不揃いだと嫌らしいんですね。
ザ・バンドのCDをプラケースで買い集めてた所に、
紙ジャケリマスターが再発されたので、同じので揃えたいから
プラケース盤で持ってるやつも含め全部紙ジャケで買い直した。
とか、欲しかったCDが中古で出てたけど帯が違うので
絶対買わない。でも聞きたいなあ、とか嘆いたりしてて、
聞きたいなら買えばいいのになあとか思ったりもするのですが、
アイテムとして揃えたいという欲望はまあわからなくはないですね。
僕もキング・クリムゾンのCDは帯の背表紙を揃えると
king crimson」になるポニーキャニオン盤で揃えたのですが、
他の背表紙だと嫌なので中古で見つけても買いませんでしたし。
で、新たに紙ジャケでリマスターとか出ると
今度はそれで全部揃えたくなるんですね(笑)。
(結局彼も僕も同じようなものなんですよね)
本秀康の「レコスケくん」て漫画で、
レコードの盤質は悪いけど帯やジャケの状態が良好なやつと、
盤質はいいけど帯なし、ジャケ不良のやつを両方買って
合体すれば盤質も良く帯付きジャケ良好のものが出来る!
とかそういう物としてのこだわりを見せる場面があって、
僕もたまに持ってる本で帯がないやつが、
帯付きで古本屋に出てると帯のためだけに買ってきたりとか
そういうこともするので、やはり適度に物への
執着って出ちゃうものですね。
今やiPod全盛で曲単位で切り売りされて
ダウンロードできちゃう時代に、
わざわざCDで買うというのも物への愛着があるからで、
そういうのって僕は嫌いではないのです。
結局あれもデジタルのデータに過ぎませんが、ジャケの写真とか
デザインとかそういうのでも楽しみたいんですよね。
文章なんかもネットなんかでも読めてしまいますが、
装丁の感じとか、ページをめくる感触とか、
物としての本の魅力って変わらないような気もします。
まあ難しい問題ですが。
聞ければいいし、読めればいいという人もたくさんいるわけで。
まあ作り手とすればどっちにせよ
たくさんの人に届くのが嬉しいんですけどねー。


ところで先日パーマンについて書いたらパーマンファンの方が
自身のブログで紹介してくださったみたいで、
もし見てたらありがとうございます(笑)。
「ドラQパーマン」とか久々に見たくなりましたね。
(ここを読んでる若い子とかはパーマン知ってるのでしょうかね)