9月を写すアゲハ

先日、大学時代の後輩の子から数年振りに手紙が来て、
「む。結婚報告か何かかな。」とか思って見たら
写真が同封されていて、そこには10年前のステージ上で
ギターを弾く私の姿が写っていて、
「懐かしいのが出てきたので送りますね」と書いてあって、
思いがけない形で10年前の自分に再会したのですが、
こういう風に知り合いから手紙とともに送られてという
再会の仕方はなかなか素敵じゃないかとも思えるのですが、
実際そこに写ってる10年前の自分は素敵から2万光年かけ離れた
なんともイケてない、ださださなファッションと佇まいで、
こんな自分が写ってる写真を10年も手元に置いてくれたのか、
とか思うとすまないような気にもなるのですが(笑)、
わざわざ送ってくれてありがとう、という気になりましたよ。
私も探してみると撮ってあげたものの本人に渡せてない
写真とかわんさか出てきそうな気もするし、
ひょっとしたら他の人の元にも私の昔の写真が
いまだ残されてるかもしれず、
だとしたら相当恥ずかしいな、とも思うのですが
まあ当時はそういう佇まいだったんだからしょうがないよね。
とか過去の自分を肯定してあげる余裕も持ちたいものだ。
なんて思いましたよ。


ところで昨日はサイトとCINRA用のインタビューを受けたのですが、
1st出してから2nd出すまでの活動の流れとか
新譜についてあれこれ喋りすぎじゃないすかというほど喋ったので
詳しくはそちらがアップされたら見ていただきたいのですが、
ぜひ深く聴き込んでほしい作品になっておりますので
よろしくお願いしますね(笑)。
本だけに日々の栞のようなアルバムというか、
日々の行間を読む感じの音楽になっております。
maoのサイトに情報がアップされてます。
fishing with john「鈍行ブックモービル」は10月19日発売です。
もうこれから思い出したように繰り返し告知しますので(笑)。
http://www.mao-jp.com


ところで11月にフィッシュマンズのライブがあるのですが、
チケット争奪戦に勝つ自信を私はすでに失っているのですが、
全国にライブを見たがってる人が何万人いるのかと思うと
この狭き門は誰が得するのかしらとか思うんですけど、
まあ見れないなら見れなくてもいいか。
という気もしてるのですが、みなさん行かれるんですかあれは。
私はボーカルの佐藤氏が亡くなる前に偶然
下北で握手をしてもらったことがあるのですが、
あれもちょうど初秋の頃だったなとか思い出したりしました。
「ゆらめきIN THE AIR」てシングルが出た頃で。
あれを聴くとそんな秋の下北の風景を思い出すんですが、
穏やかな狂気みたいなのが哀しげな旋律を常に覆っていて、
恐ろしい。とか思っちゃうんですよね。
聴くとあーもうこの人この世にいないのか。とか
改めて思ってしまったりして。


ところで私は明日から(正確には今日の夜中から)
仕事で伊勢に行くのでしばし更新をお休みします。
仕事関係の模様はこちらのブログで更新されますので
興味ある方はどうぞ。
http://blog.livedoor.jp/maneki_neko1027/


作家の保坂和志氏が言っていた、
「日常生活から芸術が生まれるんじゃなくて、
芸術が日常生活を支えているんだ。」
という言葉に私はなんとなく励まされてるのですが、
そろそろ秋なので読書など楽しみたいものだとか
また思ったりしています。
みなさんの9月はいかがでしょうか。