「鈍行ブックモービル」発売になります

明日10月19日にfishing with johnのセカンドアルバム
「鈍行ブックモービル」が発売になります。
このブログでも状況を中継してきましたが、
レコーディング期間半年を経てようやく完成した作品です。
ようやくみなさんの元に届けられることとなりました。


2月に弾いたギターと8月に弾いたギターが
ひとつの曲で重なっていたりします。
防寒姿で鳴らしたコードに汗だくで吹いたピアニカが
メロディーを重ねていたりします。
もうそろそろ春かなあとか思いながら録った曲を
もう夏も終わっちゃうなあとか思いながらミックスしました。
録音している部屋の窓の外から聞こえて来る鳥の鳴き声や、
近所の子供(私と同じ「ゆーくん」という名前らしいです)の
はしゃぐ声、また会話の一部や何となく録った環境音なんかが
さりげなく一緒に曲の中に入っていたりします。
(本当にさりげないのでラジカセなんかで微音量で聞くと
まぎれてわかんないかもしれませんがそれでもいいような気もします)
わざわざ片瀬江ノ島まで録りに行った海鳴りの音も
わざわざ入っています(笑)。
結果的にこの半年の生活や環境をなぞるように
構築されていったかのようなそんな作品となりました。
(「アルプスの少女ハイジ」の影響も実はあるのかもしれません・笑)


淡々と繰り返される日々の中で
時折はっとさせられるような風景や感情
(しかしそれは人からすればたいしたことでもないものかもしれない)
に触れた瞬間のささやかながらもスペシャルな感じ、
そしてそれを追想する時の感傷を半ばふくんだような
あくまでも個人レベルでのドラマに焦点を当てた、
個人のサウンドトラックといえるようなアルバムになりました。
よりミニマル度、アヴァンギャル度の増した
アコギのアンサンブルのいびつさや美しさ、
ゲストで参加していただいたTsuki No Waの伊藤さんのサックスや
石本さんのダブミックスなど、深化したサウンド
ぜひ注目して聴いていただきたいなと思います。
ちなみに伊藤さんからは
「ノスタルジックなのにドライでいて、
ロディアスなのにソリッドだという、離れ業を聞いて取れます。
マッチョでないのに男らしい、という印象です。
感心しています!」との感想をいただきました。
ライターの土佐有明くんからも
「前作より極端に振り切っていて良い。
ますますエリック・サティぽくなってきた。」
との感想をいただきました。


iTMSフリーシングルで反響をいただいた「鈍行ブックモービル」や
電気グルーヴをアコギで翻訳した「虹」など全10曲、
本を読むような感じで、そして本だけに日々の栞のようにして
何度も、時折、思い出したように、繰り返し、忘れた頃に、
毎日でもたまーにでも、生活に挟んで、
末永く聴いていただきたいなと思います。
もし興味を持っていただいた方はぜひに。
よろしくお願いします!