クレヨンの黒は停電の色ですと申告を

停電。
先ほど私の近所一帯、見事なまでの停電に見舞われ、
街全体が一瞬のうちに真暗闇の中に放り込まれてしまったのですが、
驚きますね、突然の停電って。
さっきまで存在していた言葉も音も光も熱も空気の動きも、
あらゆる活動が一瞬で断ち切られてしまって、
瞬発力と殺傷力を伴った強い暴力のような、
もう有無を言わせぬ圧倒的な闇がそこに入り込むんですよ。
「This is Yami.」って感じで。
まあ停電てそういうものですけど。
徐々に段階を踏んで電気が断たれて行く停電なんて
停電じゃないやい、って感じですけど。
例えば核爆弾起動装置を押した直後ってこういう感じで
皆一瞬で消滅するんでしょうね。
ばちん!て感じで。
もう認識する間もなく、気が付くと暗闇に包まれてるわけですよ。
これはもう抗うことも出来ません。
しかし電気を使い過ぎててブレーカー落ちましたとか、
雷鳴っててとか、大雪でとか、そういう理由の思いつかない停電て、
全日本停電愛好家連盟のメンバーが厳重に警備された設備室へ忍び込み、
停電起動装置を押してあえて停電を起こしたのではないかとか、
(停電を起動するという言い方もややこしいですが)
未確認飛行物体が日本上陸を試みる際に起こした
人工的電気障害によるものではないかとか、
色々想像してしまうのですが、
とりあえず電気がないと現代人の生活って成り立たないのね!
と改めて思ってしまいますね。
蝋燭や懐中電灯って便利ー。とこういう時に思いますよ。
光があるって何て素晴らしいことなんでしょう。
今度光の肩でも揉んで労をねぎらってやりたいところですよ。
どこが肩かわかりませんけどもね。


「新しい愛 新しい灯り
麻薬みたいに酔わせてくれる痛みをとき
連れてって 街に棲む音 メロディー
連れてって 心の中にある光」
小沢健二「ある光」)