例えば「劇場版のジャイアンくらいいい奴」という言い回し

先日「ドラえもん誕生の秘密」とかいう
藤子F先生のドキュメント番組を視聴したのですが、
なんでこのタイミングでこういう番組が?
と思ったら劇場版ドラえもんの宣伝番組だったんですね。
劇場版最新作は初作であった「のび太の恐竜」の
2006年リメイク版だそうで、
声優陣が入れ替わってアップデートされたドラえもん
再出発という意味合いなのかなと思ったのですが、
何だか懐かしい気持ちになりましたよ。
私は劇場版は「のび太の恐竜」から5作目辺りまでは
毎回映画館に見に行っていたので思い入れがあるのですね。
劇場版は「ジャイアンが普段よりいい奴。」とか、
のび太の衣装が普段より若干お洒落。」とか、
テレビ版とは違いまっせ的なスペシャルな雰囲気が漂っていて、
見ていてわくわくしたものです。


私が一番好きなのは2作目の「のび太の宇宙開拓史」なんですが、
これは見ていて思わず泣きそうになってしまって
泣くのを我慢するのが大変だったのを覚えています。
ネタばれになってしまいますがざっとストーリーを述べると
のび太の部屋とコーヤコーヤ星という異星が
空間のねじれでつながったのをきっかけに、
その星に住むロップルくん一家と
ドラえもん一行が仲良くなるんですね。
で、そのコーヤコーヤの大事な資源を狙う
トカイトカイ星という星に住む悪い敵と
ロップルくん一家やドラえもんたちが協力して戦って
見事コーヤコーヤを救うという、
友情あり冒険あり、ほのかな恋心ありの
冒険活劇ストーリーとなっているのですが、
ラストになって、それまでつながっていたのび太の部屋と
コーヤコーヤ星が離れてしまうんですね。
ねじれが直ったか何かで。
せっかく遠い異星同士で仲良くなれたのに
お別れしなくちゃいけないわけですよ。
それまで一緒に戦ったり遊んだり仲良くしていたというのに。
最後、ゆっくりと離れていくのび太の部屋とコーヤコーヤで
お互い手を振って「さよーならー」とか言って別れるんですが
その別れのシーンがもう泣けて泣けてしょうがないんですよ。
その間に色んなことがあったなあとか思い出されてしまって。
(実際、色んなエピソードが彼らの間に起きるんですよね)
当時私は見ていて「ああこの人たちもう二度と会えないんだ。」
とか思ったらふいに泣きそうになってしまって
「うわまずい!」とか思って必死で泣くのを我慢したんですが、
当時の私は「男がアニメで泣いてたまるか」的な、
妙なサムライスピリットを頼まれもしないのに発揮していて、
今思えば「素直に泣いときゃ良かったのになあ」
という感じなのですが、
その時は意地でも泣かなかったので何だか不完全燃焼した感じで、
後年見直して改めて泣いて、
その時の決着をつけたのを覚えています(笑)。
「涙の決着」と言うと言葉は綺麗ですが、
まあ単に改めて泣いただけという話なんですけどね。
それこそタイムマシーンで当時の映画館に戻って、
見ながら泣くのを我慢しているかつての自分に
「いいから。思い切り泣けよ。」と一声かけて
そっと肩を叩いてやりたい衝動に駆られてしまうのですが、
あれは本当にいいシーンでしたよ。
何か書いてるうちにまた見たくなってきてしまいましたが、
今だったらもう秒殺で泣くんじゃないかと思います(笑)。
のび太の恐竜2006」の予告編だけ見ても
うるっときてる状態ですし。
もうピー助かあ。って感じですよ(笑)。
あれも泣けるんですよね。
あと藤子アニメで泣けるものと言ったら
「怪物くん」の劇場版で、怪物くんが友達のヒロシくんを
怪物ランドに連れていったら人間だということで
石にされてしまい、それを元に戻すために怪物くんが
冒険するという話で、これも泣くのを我慢するのが大変で、
これも後年見直しておいおい泣いた作品なのですが、
まあ詳しく書いてるときりがないので、この作品については
また後日書きたいと思います。


最近泣いてないわー、という方はぜひ
ドラえもん」「怪物くん」劇場版をご覧になってみて下さい。
お勧めします。
まあいまだに「アニメで泣いてたまるか」的な
スピリットをお持ちの方にはお勧めできかねますけどね(笑)。