私、念力を送って。

昨日はpasadenaのライブを渋谷に見に行ったのですが、
仕事が終わってから会場に駆けつけたら
すでにpasadenaの演奏は終了してしまっていて、
開演時間が早いのは労働者には嬉しくない話ですよと
不満を言いつつもその分他の出演者の演奏を楽しみました。
この日は出演者みんな素晴らしかったのですが
タカツキバンドっていう、ドラム、鍵盤、ウッドベース
ラップを乗せたヒップホップジャズみたいなバンドが
大変良かったです。
鍵盤の音色がかっこよかったですね。
ディストーションかけたりして。
masと降神も相変わらず良かったです。
降神のメッセージがあまりにストレートで
ちょっと赤面してしまいましたが)
取りあえず私はひたすら踊りましたよ。
あまりに人が多くて空気が薄かったですが。


ところで私が演奏を楽しんで踊っている目の前に
いやにいちゃついているカップルがいて、
「いやん、ミツオさんたら。」
「うふふ、ミチコ。今夜は最高だな。」
「うふふ。」
みたいな二人の世界を堂々と展開していて大変邪魔であり、
これはどうしたものかと思ったのですが、
私は普段、この手のカップルのうふふ的なワールドには
海よりも深く母の愛よりも広い心を持っており、
「まあ恋してるならしょうがないんじゃないっすか」的な
寛大な態度を取るようにしておるのですが、
さすがに私の目の前で肩を抱き寄せたり、
「この夜は俺たちのものさ」的な視線のキャッチボールなどの
演奏と関係ないアクションを次々と展開してる様を見るにつけ、
てめーんなろーという気分も上昇の方向を見せてしまい、
「お前らの明日の星占いなんか最下位になっちまえっ。」だの
「タンスの角に足の小指をぶつけて痛っ、と踞り、
しばしの間泣いてしまえっ。」だの
「湯船に手を入れてああ、ちょうど良いお湯加減だなと思って
入ってみたら下の方が全く温まっておらず、むしろ冷たい水で
うわ冷たっ、と飛び上がり、その冷たい風呂効果で風邪をひいて
2、3日寝込んじまえっ。」
などとマイナスの念力を送って対抗してやったのですが
いかんせん私の念力が弱いせいか
二人はうふふワールド真っ最中状態をキープしたままで、
この熱さなら冷たい風呂に入っても風邪をひかないのではないかと
本気で危惧されたので、
結局私の念力はすっかり徒労として終わってしまったと
結論するに至ったのでした。
みなさん、どうせ念力を使用するなら
「世界が平和になりますように」とか
プラスの、しかも大きな願いへ向けた方が良さそうですよ。
私は昨夜渋谷でそれを学びました。


ところでその帰り、渋谷駅付近で突然見知らぬ女子2、3人に
「あのーすいません、メイドカフェってありますか?」と
たどたどしい日本語で声をかけられたのですが、
どうやら台湾だか韓国だかの旅行者のようで
これからメイドカフェに行こうという作戦のようだったのですが
よりによってなぜに私に尋ねるのだ、
私がメイドカフェ常連さんのように見えたのか、
(まあ何回か行った事あるけど)
だとしたら心外っすよ自分、と思いつつも、
「ああ、秋葉原に行くとありますよ。
でもこの時間じゃもう終わってるんじゃないですかね。」
と親切に教えてあげたら、
「ほらやっぱり秋葉原じゃーん言ったでしょー」的な
会話がその2、3人で成され、その後
「ありがとうございましたー。」
と去って行ってしまいました。
そのうしろ姿を見送りながら私は
「嗚呼、明日彼女たちが無事メイドカフェに行けますように!」
と静かに念力を送り、土曜の夜の喧噪に塗れた渋谷の地を
ゆっくりと後にしたのでした。


そう、ひとりで。
夜に塗れて。


果たして私の念力は通じたんでしょうか。


あ、あと遅れておりましたiTMSでの
fishing with john新曲
「夏でもなく秋でもなく/夜に塗れて」の配信が
ようやく開始された模様です。
どうぞよろしくお願い致します。
ひとりでも多くの方に買っていただけるよう
丁寧に念力を送りたいと思います(笑)。