7月のカンパネルラ疾走

近頃夜中にジョギングするのが日課になっていて、
毎日そこらを走っては汗をかいています。
夜を疾走するのってなかなか快感ですね。
「やあ、きみの夜の顔を初めて見たよ、なかなかだな。」
なんて夜の街並に言いたくなりますよ。
ここの通りってこんなに街灯が少ないのかーとか、
新たな発見もあったりして。
「闇そのもの。」みたいな道がぽつんと存在している様は
何だか怖かったりするんですけどね。
昼間は普通の通りなのに夜は全然違う雰囲気で。
不審者とか通り魔とかの対人間じゃない、
夜そのものの存在感というのが確実に感じられるのですね。
でもそこをあえて突っ切るのも冒険のようでまた楽しいのです。


私の住んでるところは「ザ・郊外」という感じなので
ちょっと歩けば「この世の果て」みたいな
誰も通らない長い道路がぽつんと独りで居たりして、
そこを夜に塗れながら走っていると
終バスが車庫に向かうため走って行く様に出くわしたりして、
ああ、あのバスはこれから夜の中、
私の知らない世界へ旅に出ようとしているのだ。などと思われ、
そのぼんやりした光に目と心を奪われたりするのですが、
きっとそのバスの降りますランプを押すと「この世の果て」が提示され、
そこまで誰も乗せないままバスは走り続けるのだろうと想像され、
私は意味のない、どこにも着地しない感傷に見舞われてしまうのですが、
夜に帰って行くバスのうしろ姿を見ながら走っていると
自分も夜に同化していくような気分になってしまうのです。
夜とは不思議な生き物なり。
なんて思いながら夏の夜の匂いを嗅いだりしています。
みなさんも夜を走ってみてはいかがでしょう。


ところで全然話は変わりますが忌野清志郎氏が心配ですね。
この間ビートルズの特番で久々に清志郎仲井戸麗市という
2ショットを見ましたが、
「この声の独特さは健在だけど、さすがに年取った感じだな。」
とかしみじみしたものでしたが、大丈夫なんでしょうか。
しかし仲井戸氏の方は全然年取りませんね。


あと新聞見て「妻の角田氏は直木賞」というのに驚いたんですが
角田光代氏は結婚してたんですね。
凄い夫婦。