朗読せよ、乙女

前々回、小泉今日子の朗読のCDの話を書きましたが、
私は結構朗読もののレコードが好きで、
昔よく「石坂浩二が音楽に乗せ朗読するだけ」という、
「海」とか「汽車」とかいうレコードを
サンプルネタ用に買ったものですが
(結局声で誰かわかってしまうので
レコーディングではネタとして使えなかったんですが)
こういうのはネタじゃなくても聞くだけでも楽しいんですよね。
昔のラジオ番組聞いてるみたいで。
声もサウンドなんですよね結局。
ちょっと前「寺山修司のラジオドラマ」というのが
何枚か一挙にCD化されたのですが、
試しに1枚買ってみたらこれがまたすごく良い感じで。
ラジオという「声だけである」特性を活かした
非常に創造力を掻立てられる内容で。
「空飛ぶ男」のドラマとか、実際飛んでいる映像がなくても
聞く側が飛んでいる様を想像すればどこまでも飛べるし、
映像じゃ出来ない表現が試みられていて面白いのですよ。
ただ情報を受け取るだけじゃなくて
こちらが能動的に参加する形になるので
集中して聞くのもまた良いんですよね。
私が聞いたのは「中村一郎」「大人狩り」の2作なんですが
「大人狩り」はのちに「トマトケチャップ皇帝」という
映画にもなっていて、私はこれを学生時代見てるのですが
内容うろ覚えで(笑)、こういう話だったのかと新鮮でした。
ステレオラブの「エンペラートマトケチャップ」は確か
ここからの引用です。うろ覚えですが・笑)
こういうのは音楽との絡みも効果的だし、
結構音作りの勉強になるんですよね。


昔のサントラとかは映画内の台詞だけ収録されてたりしていて、
聞きながら映像を思い出したり想像したりしたものですが、
今は台詞入りサントラってあまりないですよね。
多分昔はビデオもDVDも普及してなかったせいだと思うんですが。
昔「あしたのジョー名場面集」ていう
あしたのジョーの映画の台詞だけ収録されたレコードがあって、
私はそれを好んで聴いていたのですが
さすがにそれだけはCD化されてないんですよね。
DVD見ればいいじゃんて話ですからね。
でも声だけというのもまた良いものだったりするのです。
朗読ものブームは今秘かに来てると思うんですけどね。
気のせいですかね。
夏のせいですかね、それも。


ところで朗読ものといえばフランス人の誰かが「星の王子さま」を
フランス語で朗読してるレコードが昔あったんですが
それがなぜか今無性に聞きたいです。
日本語で朗読してるCDとかもあると思うんですけどね。
フランス語で聞きたいんですよね。
まあ聞いたところで何喋ってるか全然わかんないですけどね(笑)。