9月、ペイパードライヴァーズミュージック

9月になっちゃいましたよ、もう。
どうしますかみなさん。
「夏はもう昨日で終わったよ。」とでも言いたげな
急に秋めいた気候になりましたね今日は。
何だか態度が急に冷たくなった女の子みたいな感じがして、
ちょっとさみしい気もするのですが。
もっと夏を引っ張って欲しいというか、
「9月なのに暑いですね。」とかそういうのが
良いのですけどね。仕方ないですかねそれは。


ところでここ数日、仕事で毎日長距離を運転しているのですが
道中音楽を聴いて運転のしんどさを紛らわせています。
(私は車の運転が面倒で苦手なのですよ)
マイスティースというバンドがラヴェル
「PAVANE」をカバーしてるのですが、
これがすごく良いので繰り返し聴いています。
今更私が言うまでもないですが良い曲ですねこれは。
しかしホーン隊がごっそり抜けても大丈夫でしたねこのバンド。
キリンジファンにも受けそうなシティポップス風味の曲とか
メロウで大変良いですね。
ライブをぜひ見てみたいです。
って数年前から言ってますけど(笑)。


あとコーネリアスの5年振りの新曲を聴いたのですが、
良い曲ですね、「Music」。
普通に聞いてて気持ち良い曲なんですが、
ヘッドフォンで聴くとその構築度の高さに驚かされます。
韻を踏んだ歌詞もなかなか文学的で良いんですが、
この人って主に音響面ばかりで語られがちですが
かなり言葉の方のセンスも良い。というのを
もう少し語られても良いんじゃないかと思ったりします。
カップリング曲の歌詞カードにおける平仮名の羅列は
はっぴいえんどの「愛餓を」以来のアートじゃないでしょうか。
文字通りひねりのあるジャケ写や、
歌詞カード内のシールドの色が国旗の色になってるのとか、
アートワークもいちいち芸が細かくて楽しめます。
ふたつの国歌が混じってる曲も「いいの思いついた!」みたいな
イデア一発でやった感じが面白いですね。
(延々リバーブの残響が30分続くのとかもそうですが)
これはアルバムも楽しみですね。


ところでこの「Music」みたいな音楽讃歌を聞くと
YMOの「CUE」とか「ONGAKU」とかを思い出すんですが、
YMOの3人的な志向を流れでひとりで受け継いでいるのが
小山田氏じゃないかとふと思ったりするのですが。
細野さんの幅広い情報量を咀嚼してポップに展開する手法とか、
高橋幸宏氏のスタイリッシュな都会的センスとか
(一時期両者ともファッションリーダーだったわけですし)
坂本龍一氏のアカデミックな実験性とか。
実際彼は教授のツアーメンバーやってたし、
スケッチショウのツアーメンバーやってたし、
もろ元YMOの3人と絡んでいるわけで、
そういうのがサウンドに現れているよなあと思ったりしましたよ。
(ちなみにYMOになくてコーネリアスにだけある要素はヘビメタですね)


しかし音楽を聴いて楽しんでいても
運転の面倒さはさほど変わらないですね。
運転中、体は全然動いていないのにこれだけ疲労感がするというのは
実は相当カロリーを消費しているのではないかと
ふと思ったりするのですが、まあ気のせいですね。
運転してダイエットしたなんて話は聞きませんものね(笑)。