花のかおりに

そんなわけで無事帰って参りました。
前にも書きましたが、旅から戻って来る道中というのは
不思議な寂しさみたいなものを包容した疲労が全身を覆い、
何とも言えない独特な感情に陥りますね。


でも帰りの新幹線の中でブックオフ(またしても!)で買った
いとうせいこう氏の「ボタニカル・ライフ」という本を
夢中になって読んでいたらその感情もすっかり薄れたんですけどね。
どうも最近私は日常やたらと花や植物に興味を惹かれるようになり、
散歩の道中見知らぬ綺麗な花を見かけると具に観察し、
名前をインターネットや本などで調べるという行為に及び、
それを育ててみたい衝動にさえ駆られるようになったのですが、
植物に興味が及ぶようになったというのはいかにも年のせいみたいで
何かわかりやすくて嫌だわ、と恥じる気持ちもあったわけですが
この本を読んでいたらさらに興味をそそられてしまいました。
庭先などに小さな鉢植えをいくつも飾っている家など見ては
あんなもんちまちまと育てて何が楽しいんだ、けっ、
などと毒を吐いていたノーフューチャーな自分がかつていたのですが
今は「楽しそう〜」という羨望の眼差しで見てしまいます。
そのうち盆栽とかの道にも進んでしまいそうな自分がいて
危険な入口のような気がしてならないのですけどね。


そういえば期間中、伊勢神宮を久々に参拝しましたが、
武満徹を爆音で聴きながら神宮内を歩いたら最高にクールでした。
改めて木って凄いですね。