中秋の名月に想う

先日、GOMES THE HITMAN山田氏から「来て!」と
ハウルがソフィーを花畑に誘うかの如き
えらく爽やかなるテンションで誘われたので、
彼の新たなソロバンドであるところの
Kickingbirdsのライブを青山まで鑑賞して来たのですが、
2時間ものフルボリューム(笑)で大変楽しめました。
彼の最近のアメリカ文化や歴史への嗜好を反映した
地に足着いた音楽性でありつつナイーブな少年性も健在で、
その絶妙なバランス感覚がとても心地良かったです。
彼の教養とユーモア溢れる長いMCを聞いていると、
こういう授業と関係ない脱線話を喜々としてくれた
お喋り好きな先生って昔いたよなあとか思ったりして、
西日の眩しい6時間目の教室で月や星やアメリカの話を
ぼんやり聞いているような感覚に陥ったのですが、
そういう心地良さを久しぶりに思い出したりしました。
実際彼は学校でソングライティングを教えている講師なのであり、
ステージで彼の教師っぷりが伺えてしまったわけですが、
「下校時間になって家に帰る」みたいな郷愁の歌が多かったので
ライブ後は生徒気分満載になってしまいました。
全部新曲でいきなりワンマンライブという辺りに
彼のテンションの高さを感じたわけですが、
ライブ後挨拶に行ったら「体が動けるうちにガンガン行かないとね!」
と彼自身や私を鼓舞するかのような発言をされて、
私はそれこそ先生に励まされた生徒のような気分になったのであり、
何だか知らないけどちょっと元気が出たのでした。
見に行って良かったです。
ちなみにこのバンドのドラムはイトケンさんなんですが
バンドの一員としてピースフルな空気を醸し出していて、
ツボを押さえたドラミングと共にとても良かったです。
イトケンさんとfwjは11月にライブで共演する予定ですので
ぜひそちらもお見逃しなくということで。
(最後に宣伝かよという話ですが・笑)


それにしても会場の月見ル君想フに行くのは2度目だったんですが、
なぜか迷ってしまい10分もの間うろうろしてしまったのですが、
普段行かない街というのは迷いますね。
しかし店名の「月見ル君想フ」ってのも凄いよなと思うわけですが、
あの店の従業員は電話に出る度に電話口で
「はい、月見ル君想フです!」
とロマンチックな店名を発するのかと思うと面白いですね。
いっそ店名を「好き」とかにして電話をかけて来る人にのっけから
「はい、好きです!」
と愛の告白をするようなシステムにすると面白いと思うのですが
無言電話や勧誘の電話に「好きです!」と告げるのも危険なのであり、
なかなか難しいものだなと思ったりもする私です。


ところで今夜は中秋の名月ですが、
かつて月の調査のために打ち上げられた探知機の名前が
クレメンタインというらしいですね。
昨日山田氏が喋っておりました(笑)。
あの満月の周辺にまだクレメンタインが漂っているかと思うと
ある種のロマンを感じてしまいますね。