傘レコード、ノイズ雨

9月というのに残暑厳しいものだなと思っていたら
急にページが捲られたように涼しくなり、
夏のままだった空気が秋仕様に更新されたような、
明確に季節の変わった印象をここ数日に抱いたのですが、
それもそのはずでもう10月になるのですね。
早いものです。


ところでヴァイオリニストHONZI氏が亡くなられたそうですが、
私は彼女がサポートで参加していた90年代後半の
フィッシュマンズのステージを当時何度となく見ており、
そこでの彼女の流麗なるヴァイオリンや鍵盤捌き、
独特な立ち居振る舞いが未だに深く印象に残っているのですが、
才能ある音楽家がいなくなるというのは非常に寂しいことですね。
これからフィッシュマンズのライブ映像なんかを見ても、
このバンドのうち2人はもうこの世にいないのかと
思いながら見てしまいそうで何だか哀しいです。
ご冥福をお祈り致します。


雨の中で、小雨が傘に落ちるチリチリというような音は
何度も聞き倒した古いレコードに針を落とした時の
曲間に聞こえるチリチリというノイズに似ている気がしたのですが、
前にレコード針接触不良音を構築した音楽を聞かせる人がいて、
その人の演奏(?)が凄く良かったのを思い出したのですが、
あれをもう1回体験したいなと思ったりしました。
秋の雨は心に浸食してきますね。