私、セーラー服と機関銃で
- 出版社/メーカー: 角川ヘラルド映画
- 発売日: 2006/10/20
- メディア: DVD
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手前に植木などの障害物を置いたショットとか、
屋上の焚火を上空からの目線のみで延々描くとか、
魚眼レンズショットとか重要なやりとりはワンカメで長回しとか、
随所でやたらと凝ったカメラワークが出て来て、
こんな実験的な作品だったのかと新たな発見がありましたね。
この映画、過去に2、3回見てるはずなんですけどね。
こんな映画だったっけってくらい忘れてた自分に驚きました。
猿の脳みそのくだりはよく覚えてたんですけどね。
ラストシーンの通行人がやたら伊勢丹の袋を持っていて
なんでだろうと思ったらあれ伊勢丹の前だったんですね。
伊勢丹の袋ってこの時代からあの柄なんだなとしみじみしました。
風景とかもトルコの看板とか思い切り映り込んでいて
80年代だなあという感じがしましたね。
あと有名な「カイ、カンッ!」のくだりで
携帯の写メールの音みたいなサウンドが鳴るんですけど、
このシンセの音がナウかったんだろうなと想いを馳せたりしました。
今聞くとやけに写メールっぽいんですよねあれ。
この時代の角川映画独特の質感が今すんごく懐かしく感じるんですが、
他の作品もぜひ見直してみたいものだなと思いました。
それにしてもこの「セーラー服と機関銃」聞くと
何か土曜日の夜を思い出すんですよね。子供の頃の。
切なくなっちゃうんですよね。
薬師丸ナンバーでは個人的には「探偵物語」も好きなんですけどね。
「好きよ でもね たぶん きっと」のくだりは
松本隆先生の真骨頂じゃないかと思うんですが。
この「あなたをもっと知りたくて」も良いんですよね。
筒美京平先生のペンによる名曲なんですが。
曲間の「もしもし、私、誰だかわかる?」という台詞は
実際に薬師丸さんから松本隆氏の元へ電話がかかってきて
そう言われたのをそのまま歌詞として使用したそうですね。
何だか色っぽい話です。
今なら着信時点で誰からの電話かわかってしまいますからね。