隙間に咲く花火の残響

昨日は青山まで元ユーカリの藤田くんが参加してるバンドのライブを見に行って来たのですが、
月見ル君想フって会場は何回行っても迷ってしまうのですよね。
ここら辺だったかなー、みたいな朧げな感覚で臨むからですかね。
月見させて君想わせて、と思うのですがなかなか見させてくれないし想わせてくれないのです。
まあうろうろしてるうちに何とか辿り着きましたけどね。
ライブですが、久々に藤田くんの歌う姿を見られて楽しかったです。
私は彼の歌声が好きなのですよ。
まあ1曲しか歌わなかったですけどね。
彼は準メンバーみたいな感じだそうで。
彼は「五十嵐さんが見てるからすげー緊張した!」と言っておりましたが、
自然体な感じで大変良かったですけどね。
終わった後即楽屋行って色々話して、その後外出て青山の街並見つつ色々話して、
それでも話し足らないので今度飲みに行こうと相成りました。
藤田くんはfwjの初期ライブメンバーだったんですけどね。
彼と話していると自分の思考や感覚が明確になるというか、一緒にいると楽しいのです。
ちょっと元気になって帰りました。


ところで会場に向かう前、外苑前駅を出て交差点のところで信号待ちをしていたら
背後で「パーン!」という鈍い破裂音が響いたので何事かと見やると何と花火の音で、
ビルの合間に見えるまだ西日の余韻の残る空に赤だの緑だのオレンジだの緑だの
鮮烈極まるカラーが花開いてぽろぽろと落ちているところであり、
信号待ちをしていた人たちや歩いていた人たちもその足を止め一斉に空を見上げ、
「うわー花火じゃん!」だの「夏だねえー!」だのと感想を述べながら
都会の隙間に垣間見えたカラフルな夏の涼を目に楽しんだのですが、
どこかでいち早く花火大会でもあったのでしょうかね。
花火を見る瞬間というのはそこら辺に偶然居合わせただけの人たちも
同じ夏の光景を共有するかのようで仲間意識が生まれるというか、
こうしてみんなで揃って同じ空を見上げるのも悪くないよなと思ったりするのですが、
まさか都会の真中で不意にその機会が訪れるとは思わなかったので驚きましたね。
近くにいた女性が「すっごいキレイだねえ」と感嘆の声を上げるのを聞き、
私は自分の曲で「すっごいキレイ!」という女の子の声をサンプリングしているのを思い出し、
その曲の哀し気な旋律を即座に思い描いてしまって何だか不意に胸が熱くなったのですが、
花火というものはすべからく哀しいものに違いないと改めて思ってしまったのです。
あれほどまでに綺麗な光が一瞬で消えてしまうのですからね。
信号待ちしてたら花火を見た。
そんな夏だったと私はあとで思い返すのでしょうか。