私、かき揚げうどん定食で

伊勢は寒いです。
泣きそうです。
男の子だから泣かないですけどね。


伊勢に来て驚いた食文化のひとつに「かき揚げうどん定食」があるのですが、
こちらでは「かき揚げうどん」をおかずに白いご飯とみそ汁を食べるのですよね。
私の認識としては「かき揚げうどん」ですでに完結した食べ物なんですけどね。
ご飯にあたるうどんとおかずにあたるかき揚げ、みそ汁にあたるだし汁という
黄金のトライアングルが丼に渾然一体となった完璧セットであると思われるのですが、
それを中心としたさらに巨大な黄金のトライアングルを盆に構成し食すのですよこちらでは。
まずトゥーマッチ炭水化物!という印象を抱かずにはいられないのですが、
うどんの汁とみそ汁もキャラが被っていますよね。トゥーマッチ汁!という感じで。
「これって変じゃないですか」と問うと「いやーこっちではこれが普通かなあ」との答えが主で、
ラーメンライスみたいなもんじゃない?」という人もいるのですが、
ラーメンは塩分トゥーマッチゆえにおかずとして機能する側面を持ち合わせているし、
ラーメンだけでは物足りない人が満腹に向かって追加注入するブツとしての役割もありますよね。
かき揚げうどんに白いご飯というのはどうもそれとは勝手が違うように思われるのです。
まずご飯サイドからおかずサイドに回されるうどんの気持ちとしてはどうなんでしょうかね。
主役のはずが脇役に回されてしまう感じなのか。
反対におかずを主役と考えるとむしろ脇役から主役に昇進て感じなんでしょうか。
「え?オレっておかずなの?」とアイデンティティの崩壊がうどん自身に起きないのでしょうか。
うどんクライシスが心配されるんですが。
もしくは考え方を変えて、おかずをボケと位置付けるとご飯がツッコミになるので、
いつもツッコミしてる人が急にボケ出す感じになるんでしょうかね。
もしくはボケとツッコミで完結しているコンビにさらにツッコミを入れてボケにさせてしまう
明石家さんま島田紳助のような大物司会者がかき揚げうどん定食にあたるのでしょうか。
だとするとかき揚げうどん定食は「踊る!さんま御殿」や「ヘキサゴン」なんかにあたるわけで、
それってワンダフルな定食じゃないっすかという結論に至るわけです。
かき揚げうどん定食はかき揚げうどんの魅力をさらに倍増させる魔法のメニューだったのです。


関西ではお好み焼きをおかずに白いご飯食べる人もいるそうですし、
まあ好きな組み合わせで定食を形成するのが良いんじゃないでしょうかね。
そのうち「生姜焼き定食」をおかずに白いご飯とみそ汁を食べる
「生姜焼き定食定食」とか出て来るかもしれません。
それってご飯大盛りでみそ汁おかわりしただけじゃんって話ですけどね。