雨のジャストタイミング

もう7月なんですか。
ついに折り返しちゃいましたね、1年。
早いものです。
近頃はカレンダーが破られるスピードに抗うようにギターを弾いてるような気がします。
まあどんだけ弾いても時は簡単に目の前を通り過ぎますけどね。


近頃はぐずついた空模様が続いておりますが。
雨の降る中を機材を持ち運ぶというのはある種苦行のようなもので、
機材を運ぶ間だけは降らないでプリーズと天に懇願するに至るわけですが、
「五十嵐がギター持って歩いてるよ」
「じゃあ降らせちゃおうぜ」
みたいな会話が成されているかのように機材運搬中に降りやがるのですよね雨。
ジャストなタイミングで。
こんなところにジャストさを発揮してどうするのと問いたいですが。
砂漠の真中で何日も彷徨い歩きからからに渇いた体と心を引きずり、
必死の思いで雨乞いする親子の元に恵みの雨が降って来た、
みたいなシーンでそのジャストさは発揮されるべきで、
天からの恵み然とした毅然とした態度を要求する次第ですよ雨に対して。


しかし雨のジャストタイミングってひとくちに言っても
それって私に対してではなくどこかの誰かのためである可能性もあるわけで、
例えば放課後ほのかに想いを寄せる憧れ男子(山内くん)と
偶然下駄箱で一緒になった女子(星野さん)が
「山内くんと相合傘出来るチャンスかも」と自分のとっておきの勝負傘片手に
「どうか今この瞬間、突然雨が降り出しますように!」と必死の思いで雨乞いし、
結果ジャストなタイミングで天の恵みがざーざー降り出し、
「うわー、参ったよ傘持ってねーんだよ俺」とぼやく彼の後ろからさり気なく
「あれ、山内くん傘持ってないんだ?良かったら入って行く?」
と声をかけるというストーリーがどこかの校舎にて繰り広げられているかもしれず、
もしそうならば私がギターを運んでいる間に雨が降り出したとて我慢出来ようもので、
星野さんと山内くんの相合傘の行方を見守るという大人な姿勢を取りたいものですよ。
そりゃもう断固として。
ただ山内くんが「いいよ、俺走って帰るから!」と
誘いを蹴り脱兎の如く駆けて行ってしまう可能性もあり、
だとすると星野さんはふられ気分のロンリーパラソルで帰らねばならず、
山内くんは雨に濡れ風邪を引くという最悪なケースになるわけで
それはそれで哀しいことだよなあなどと思ったりもするのですが、
雨のタイミングひとつで恋が始まることもあれば終わることもあるものです。
そして風邪を引く者と引かぬ者とに分かれることもあるものです。
侮れないですね、雨のタイミング。
どんだけ科学が発達しても雨をしのぐ道具は300円のビニール傘。
明日の谷中の天気はどうなるんでしょうか。


7月3日(金)谷中猫町カフェ29
「キャットナップ集会」
open 19:00  start 19:30
入場料¥2500+1ドリンク
出演:fishing with john 
ゲスト:山田稔明(GOMES THE HITMAN


西日本ツアーから戻ったばかりの山田氏とキャットナップなひと時を過します。
ツアーの土産話など聞かせてくれることでしょう。
来場される方,ぜひお楽しみに!