恵比寿にて音を聴く

いつの間にか3月になっていました。
何たる早さでしょうか。
2月ったら28日しかないんですもの。
29、30、31日の立場がないですよ。
きっと彼らは「え〜俺の出番ないの〜?」と嘆いているに違いありません。
29、30、31日は2月に抗議するべきですね。出番を増やすべきだと。
私は応援したいですその3日の抗議運動を。


そんな2月の終わりに私は恵比寿の東京都写真美術館へ赴き
「歌をさがして」という催しを鑑賞して来ました。
テニスコーツ植野さんのブログ見て興味持ったので行ってみたんですけどね。
生西康典氏構成による声とサウンドインスタレーションが良かったですね。
その植野さんやテニスコーツさやさんや山本精一さんや大谷能生さんやらが参加してまして。
詩の朗読やアカペラによる歌、吉田アミさんによるハウリングボイスなどの声と、
様々なサンプル音や植野さんのギターなどで構成された曲(?)が6本のスピーカーから流れて来て。
6本のスピーカーが部屋にぐるりと並んでいるんですが、
よく見ると網状のスピーカーが天井と部屋の隅にも計3個設置されていて。
そこからもちゃんと個別に音が出ていましたね。
しかもそのスピーカー動いて音の方向を変えながら鳴っているんですよ。
こういうサウンド設計は初めて見ましたけどね。
ぐるぐる動き回って全部のスピーカーの音を聞いたり中央で聞いたり色々試しましたけどね。
9個のスピーカーそれぞれに音が振ってあるオケがやはり聴き応えありましたね。
どうやってミックスするのか1回ミックス作業を試してみたくなりましたけどね。
照明も音とリンクしててかなり凝った作りで実に面白いリスニング体験でした。
子供の声によるまどみちおの朗読とかああいう音響で聞くのも不思議な感じで。
あと個人的には開演10分前から流れるカウントダウンの曲が良かったですね。
お店の開店10分前とかにああいう曲を流すと楽しいかもしれません。
改めてさやさんの声って魅力的だなと思いましたよ。
大谷さんの渋い朗読も良かったですね。
朗読好きの私としてはぜひ音源化を希望したいものです。
される予定はあるのでしょうかね。
その他の展示も一応見ましたがいまいち「歌をさがして」というテーマが汲み取れず、
魅力も内容もぼんやりしててよくわかんなかったというのが正直な感想ですが、
そのインスタレーションが体験出来ただけで良かったと思った次第です。
あと吹き抜けのぼんやりしたスクリーンでボアダムスの77台のドラムの映像を見ましたが、
音響もぼんやりしてたのでちゃんとした映像環境で改めて見たいなと思いました。
あれ、生で体感出来たら最高だったろうにと思いました。
相対性理論渋谷慶一郎のPV(?)は音だけで映像が写ってなかったですが、
ああいう作品なのかたまたま写ってなかっただけなのかぼんやりしてましたね。
何だったんでしょう、あれ。
まあ入場無料ですしね。
あとこの催しと全く関係ないですが美術館の外壁に展示されていた
植田正治氏の妻のいる砂丘風景の写真にかなり心奪われました。
絶妙な構図。
植田氏の写真集買おうと決意したりした2月の終わりです。
恵比寿にて。
その後恵比寿ビール館でエビスビールを飲んだのは言うまでもありません。
ビールの美味しい夏が来ないかしら。
早く。
なるたけ早く。
そんなことをぼんやり思った次第です。
そんなわけで3月へゆっくりと疾走します。
何をするにも時間がない。でもいつだって音楽が鳴っています。