疾走、春の魚群

世間は連休なんですね。
残念ながら私は連休ではないのです。
私の辞書には連休という文字が欠けているのではないかと思えてなりません。
「五十嵐の辞書制作委員会」の委員たちが「こいつに連休なんて言葉いらなくね?」と
全員一致で連休という言葉を我が辞書から削除したのではないかと疑惑を抱いているこの頃です。
「借りていたディクショナリーラブという字だけ切り抜いて返すわそれでグッバイ」という
竹内まりやの歌を今書きながら思い出しましたが。
あの歌の主人公は自分用の英和辞書を持っていなかったのでしょうかね。
辞書の貸し借りする関係だから学生さんなんでしょうか。
まあどうでもいいですかねこの話。ラブレス辞書の話。
昨日は凄い突風で弧を描き空を飛ばされて行く魚群の影を見ながら
春の狂いっぷりにしたたかに酔った次第です。
凄かったですね。
あの魚群は川へと落ちて行くのか。
さらなる高みへ上昇するのか。
それを見届けにスニーカーを履き外へ飛び出て春の闇へと疾走しようかと一瞬思いましたが
そのまま私も突風に飛ばされ失踪へとこの身を投げ出す危険性もあるのでやめておきました。
春に行方不明になる人たちの大半が突風で飛ばされる魚群を追ってのことだそうで。
おそろしいですね。
魚群の中にはクロマグロもイルカもクジラもいたそうで。
風の音に邪魔されつつもギターの練習をしようと思っています。
無人のオートバイが誰もいない国道を走り続ける強風の中。
ライダーはとっくに飛ばされたようです、遠くアラスカまで。
アラスカの荒野まで。
何が言いたいかというと「良いなあ連休の人は」ということです。