高い空

先日、母方の祖母が亡くなったので葬儀に出席したのですが、
近頃の葬儀の近代化&合理化たるや凄いですね。
近代的なホールに綺麗に壇が飾られて、遺影も合成&修正で綺麗にされていて。
泣かせどころでBGM&ナレーション、遺影の背景も光り輝くし。
式も実に段取りよく進みますしね。
お棺を運ぶ台車も円滑かつ楽に移動出来るよう設計されていますし。
それでもきちんと誠実に故人を見送れるよう細やかな演出も成されていて。
今はこういう感じなんだなあと思いながら見送った次第です。
95歳で亡くなったので寿命を全うしたという感じで、
悲しみというよりは親戚一堂みな穏やかな雰囲気で見送ったんですけどね。
式の前後はみな賑やか過ぎるほど談笑してましたしね。
結婚式かってくらいに(笑)。
綺麗に死化粧が施された祖母の顔を見て、
ああよく寝たと今にも目を覚ましそうだなと思ったんですが、
火葬場で焼かれて骨になってしまった祖母を見て
さっき見たあの体がこんな小さくなっちゃうのかと少ししみじみしてしまいました。
お骨を箸で拾い上げながら。
さっきまできちんと顔と体があったものがなくなるんですからね。
自分も周りの愛すべき人たちも死んで焼かれればこんな小さな骨になるのかと思うと
生きて話すことの出来るからだを愛おしく思ったりしますね。
祖母は焼かれて煙になって空にまっすぐのぼっていきました。
私がバンドを組んでライブしたりCDを出したりしていると聞いて
祖母はテレビでどこかのバンドを見る度に「祐輔はこれには出ないのか」と言っていたそうです。
テレビに出るような活躍をしてなくてすまぬなあと思いつつ、
でもまだ音楽やっているんだよおばあちゃんと、祖母の死に顔に語りかけてみた私です。
そのうちまた聞かせることが出来るんでしょうか。
私の弾くギター。