2世代本棚

谷中の猫町ギャラリーで漫画家のますむらひろし先生のライブ&宴が行われるということで、
主催の板東さんに「今年もいらっしゃいな」と誘っていただいたので宴だけお邪魔して来ました。
宴は昨年同様、谷中のトンカツ屋さんを借り切って行なわれたんですけどね。
先生がギターを弾いて歌うという昨年も見た光景が繰り広げられて実に楽しい宴でありました。
去年はビートルズ招き猫のジョージバージョンをプレゼントしたんですが、
今年はジョンバージョンをお土産に持って行きました。
喜んでいただけたようで何よりです。
先生の元にビートルズ全員揃うのにあと2年かかるということですかねこうなると。
先生は「来年はヨーコで」とか言っておられましたが。
オノさんの顔、よく見ると猫っぽいので作れないこともないですけどね。
そうなるとリンダとかパティとかスチュアートとかにまで手を広げられそうです。
ミミおばさんとかは映画にもなって今公開中なので良いかもしれないですが、
そうなると誰が誰だかわからないですよね(笑)。
宴に参加されてたファンの方に何をきっかけにますむら作品に触れたか聞いてみたら
複数の方が「親がますむらさんのファンで家に本があったので」と答えられていて、
そんな形で2世代に渡ってファンが出来るものなんだなあと感心してしまいました。
私は自力(?)でガロとか読んで先生の作品を知ったんですけどね。
親の本棚に何があるかで子供の嗜好とか決まったりするものなんですね。
私の本棚は大丈夫だろうかとふと己の蔵書を顧みたりしましたが。
先生はデジタル書籍の話もしておられましたが、
親の持ってる本を子供が読んで興味を広げるみたいな状況は
物体としての本じゃないと出来ないことかもしれないなあとふと思ったりしました。
「お前、これ読んでみろよ」と親がデータを送る感じでしょうか、デジタルだと。
「父さん、あれ読んでみたいから送ってくんない?」みたいな。
親の本棚から勝手に本を抜き取って知らない世界を知るという喜びがなくなりそうですが。
親が読んでいたますむら作品を子供が読んで興味を持って
こうして作者本人に会いに来るほどのファンになってるのかと思うと
親御さんも嬉しいだろうなと会ったこともない親御さんの気持ちになってしみじみしてしまいました。
どこに感情移入してるんだって話ですが。
そんなますむら先生の原画展、宴に参加する前に拝見しましたが、素晴らしかったです。
葛飾北斎の浮世絵の世界のアタゴオル的解釈という。
富嶽三十六景の「凱風快晴」の雲がヒデヨシという猫のキャラになっているのが秀逸でした。
先生が入魂の原稿を書いたというジョン・レノンのムック本も出る(出た?)そうなので
ぜひ読んでみたいと思います。


そんなわけで11月もぐんぐん進んでしまっています。
レコーディングを引き続き頑張りたいところです。