私、R-1を鑑賞し

今回のR-1グランプリ佐久間一行の圧勝だったなという印象なんですが、
特に1、2本目のネタは秀逸でしたね。
彼のネタは昔から見ていますがいつの間にこんな面白くなっていたのかという感じです。
トーナメント制というルールを考慮して
全然違うネタを3本用意して来た戦略も成功していたと思います。
最初の井戸ネタの次から次へと予想を裏切って行く展開と
耳に残る歌ネタには爆笑しましたね。
システムという単語をあれだけ面白くさせる術は凄いなと。
井戸のお化けという不可解な事象にも明確な(しかもくだらない)システムが存在し、
しかも本人がそれを歌い上げるという構図は見事でした。
ある種の批評性も感じられるんですが本人が底抜けに明るく爽やかなキャラなので
全然知的に見えずどこまでもくだらないのが良いのですよね。
2本目のポストフリップネタ、ポストあるあるネタともいうべき構図も凄かったですね。
こういう発想もあったんだなという感じで。
上流でも同じ、みたいな日本語を交ぜる匙加減も巧かったし、
地球を一周するという俯瞰の目線も何だかこの人スケールでかいなという印象を受けました。
3本目は以前から見ている彼らしい爽やかキャラの喋り路線のネタでしたが
これが1本目だったら負けていたろうなと思いました。
ネタ順も大事なんですね。
いやでも彼の優勝には納得でしたね。


AMEMIYAも最初の2本がかなり面白かっただけに3本目が惜しかったですね。
(途中で泣くという展開も練られていたとは思うんですが)
COWCOW山田の2本目にも言えることなんですが、
またこの路線かと読めるだけでマイナスになってしまうんですよね。
M-1でのパンクブーブーと同じような展開です。
同じ路線3本はさすがに飽きますよね。
キャプテン渡辺は駄目人間あるあるという目線とキャラは新しいとは思ったんですが
ネタ自体さほど面白くなかったのが残念ですね。
ナオユキもあの独特な語り口は魅力でしたけどネタが面白くなかったですね。
バッファロー木村のネタは最初の赤ちゃんというボケで
ネタのシステムが理解出来て面白い発想だなと思ったんですが、
ボケがどれも弱かったですね。
最後の大オチが矢口真里というのも微妙な感じでした。
バッファロー吾郎の固有名詞連発のネタは客のその対象への理解が問われるので
いつも好みがわかれるだろうなと思うんですが。
スリムクラブ真栄田のネタはこれも発想は素晴らしいと思ったんですが、
もっとひとつひとつのボケに破壊力があったら良かったなと思いました。
1本目のネタとかは結構好きでしたけどね。
2本目はちょっとすべっちゃってたような印象です。
板尾の「テレビでやるようなネタじゃない」という発言は
佐久間への褒め言葉なのか真栄田への駄目出しなのか
判断つかないトーンだったんですけどどうだったんですかね。
ヒューマン中村あるあるネタを三段落ちで展開していく手法で
なかなか面白いと思いましたね。
くすっと笑えるネタが結構あって私は好きでした。
個人的には佐久間一行の最初の2本とAMEMIYAの2本目が上位3本という印象でした。
今回はバカリズムとか友近とか常連の実力者が出てなかったですけど、
今後ピンで面白い人は出て来るんでしょうかね。
M-1と同じくこの番組も終了とならなくて良かったですけどね。
とりあえず冷やし中華始めました〜とシステム〜という歌が
しばらく頭の中を巡りそうな気がしているこの頃です。