旅先ブックハンティング

そんなわけで大阪から福岡という出張から帰還しました。
仕事なので遊べるわけではないんですが、それでも旅は楽しいものですね。
日常から少し逸脱して気分転換になりました。
福岡最終日は飛行機の時間まで近辺の古本屋を巡って素敵な本を入手し、
旅の思い出にしたろうと計画を練っていたんですが
(大名の辺りに古本屋が何軒か集まってるという情報を得ていたので)、
いざ目的の最初の店に行ったらまだ開いておらず。
出端を挫かれたと近所のもう1軒の方を訪ねてみたらそっちはがっつりシャッターが閉まっており。
ここはどうやらもう閉店してしまった様相で。
やはりこのご時世厳しいものだなと世の景気に想いを馳せつつ
もう1軒の方に行ったらそっちは「商品整理のため閉店してます」との張り紙があり。
店内にはこれでもかと古本が山積みになっているのが見え、
あああの山を探りたい、お宝が眠っているに違いないと後ろ髪引かれつつ、
別のちょっと歩いたところにある店に行ったらそこはようやく開いており。
おお、無駄足にならずに済んだと古本を堪能したんですが結局めぼしいものがなく。
それから最初に訪れた店にもう一度行ってみたらようやく開店しており。
おお、無駄足にならずに済んだと古本を堪能したんですがそこでもめぼしいものがなく。
結局なんだかんだで無駄足の様相を呈していないか自分、と気付き、
もっとこう旅先での古本とのドラマチックな出会いというものはないのか、
無造作に取り出した本の最初の一行がその後の私の人生を変える転機となったのであった、
と後日ナレーションで被せるくらいの古本革命が己に訪れないものかと思いつつ歩いていると
偶然ブックオフを見つけて。
結局そこで古本を堪能し、めぼしいものを何冊か買って帰るに至ったのですが、
福岡くんだりまで来て結局ブックオフなのかと肩を落とした次第です。
まあブックオフがあって良かったですけどね。


帰りの飛行機の中でそのブックオフで買った向田邦子の文庫を読んでたんですが、
もしこの飛行機が落ちたらこの文庫と共にさよならなんだなとふと思い、
最期の本が向田邦子かあと窓の外の風景を見やったりしたんですが、
よくよく考えたら向田邦子さんは飛行機事故で亡くなったんですよね。
飛行機を降りてからそれに気付き、縁起でもないじゃん!と思い、
これから飛行機では向田邦子の本は読まないことにしようそうしようと
妙な決意をしながら帰路に着いた私です。
まあ向田邦子さんもいい迷惑でしょうけどね。
読んでても結局飛行機は落ちなかったわけですし(笑)。


そんな感じの私ですが、明日は「夜の科学」に出演します。
年末恒例の景品もありますので来られる方はぜひお楽しみに。
同じ時期に福岡にいた3人を含む5人で演奏します。


2012年12月7日
夜の科学 vol.40〜happy hour again!
恵比寿 天窓 switch
前売り3,500円(1オーダー代別途)
出演;山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
(itoken、安宅浩司、五十嵐祐輔、海老沼崇史)