師走のトレモロ

気が付けば今年もあと残り10日ばかりという。
この時の経過の早さは何なのでしょうか。
その後日本橋三越での催しなど慌ただしく過ごしていたら選挙も終わっており。
私の投じた一票はマイノリティーだったのかと結果を見て愕然としましたけどね。
「日本をとれもろす!」と高らかに宣言していた人の党が圧勝しましたが、
とれもろすって一体何なのだろう、新しい日本語なのであろうか、
イタリア語のtremoloから由来しているならば確かトレモロは「揺らぎ、振動」という意味で、
大震災に見舞われた日本をさらに振動させ揺らしてやるぜという不謹慎な意気込みなのであろうか、
また音楽用語ではトレモロは単一の高さの音を連続して小刻みに演奏する技法のことであり、
彼の音楽的嗜好がついスローガンに表出してしまったのか、
日本という楽曲をトレモロで奏でますよというわかりにくい例えなのか、
いずれにせよ彼の人にとれもろされたら何だか嫌な感じがするわけで、
出来ればとれもろさないでいただきたいなあと強く思った次第なのですが、
結果彼の人の党にとれもろされたがっている人たちがたくさんいたということでしょうか。
私もそろそろとれもろした方が良いんですかね。
とれもろなお年頃なんでしょうか。
とれもろをわさび醤油で食べてみたり。
とれもろすったカクテルなんか飲んでみたり。
そもそも「とれもろ酢」という酢の一種だとか?
彼の人が日本をとれもろした暁には何が待っているのでしょうか。
大地の揺らぎと振動の果てにあのおぞましい事故が起きたと記憶しているのですが。
また次にとれもろされたら終わりな気がするんですが良いんですかね終わりで。
さらには派手な軍歌をトレモロ奏法で奏でる楽団が街を闊歩する、
そんな光景を目にする季節になったりするのでしょうか。
出来れば日本をとれもろさないで欲しいなあと思いながら年末を慌ただしく過ごす私です。


それにしても寒さが身にしみる季節です。
ついトレモロ奏法のように小刻みに震えてしまいます。
とれもろす。