池袋オン・ザ・マイク

しかし連日寒いです。
五十嵐を寒がらせる会2013年の仕事のキレっぷり半端ないなと
全身をぶるぶる震わせて実感している次第です。


先日はあら恋クリテツさんとプチ新年会など催し。
昭和ムード満載の大衆酒場で飲んだのですが、
飲んだ言うてもクリテツさんは下戸なので私だけビールを頂戴したのですが、
おっさん2人でお笑いの話や仕事の話などし、世知辛き世を嘆いてみたりなどし、
おっさん感満載の宴を静かに楽しみました。
クリテツさんはあら恋のステージではカリスマ然とした佇まいで、
優雅且つ熱きロック魂を感じさせるテルミン捌きで我々を魅了するのですが、
ステージを降りると普通のおじさん然として、大変いい人なのであり。
ウーロン茶が水割りに見えるくらい酒が似合うんですが飲めないという。
私だけビールでいい気分になってしまって申し訳なかったんですけどね。
飲んだ酒場が不思議な所でマイクが天井から1本つり下げられており。
お客さんが入り口に立つと店主のおっさんが「はいはい、いらっしゃい空いてるよー」と
突然マイクパフォーマンスをし出すのです。
パチンコ屋のアナウンスのように。
プロレスラーのマイクパフォーマンスのように。
それが唐突に来るのでクリテツさんは「ぬおお!」と驚いてましたけどね。
その店主がたまにマイクで面白げな発言をすると客のサラリーマン2人組が
「おっさんおもしれー」と受けたり、
またカップルの男の方が「なあ?この店おもしれーだろ?」と得意げに彼女に言ったりし、
それを聞いた店主が「こんなのがおもしれーのかい?ふははー」と
マイク越しに調子に乗ったりするくだりが何回かあったのですが、
お笑い通の我々はそれには乗らず私は静かにビールを飲み、
クリテツさんはウーロン茶の溶けた氷をカラン、などと鳴らしてみせたりしたのでした。
まるであしたのジョーに出てきそうな昭和な店内に油で汚れたマイクがぶら下がる酒場にて。
不思議な一夜を過ごしました。
そして我々は激寒い池袋の街へ出て、世知辛い世の中だが頑張りましょうと言って、
背中を丸めながらお互い帰路に着いたのです。
早く春が来ないものかと呟きながら。