私、R-1ぐらんぷりを視聴し

ピン芸人日本一を決める大会、R-1ぐらんぷりを視聴しました。
感想をざっと書いてみます。
今年は書くまでもないかなと思ったんですが、毎年書いているので何となく。


RGは鉄板のスティージョブズあるあるネタで。
新しいiPadが子供用の磁気ボードというのっけからのくだらなさには笑いました。
ボードに書いてある「2カラーせんせい」の文字もおかしかったし。
後半はiPadiPhoneiPodの3つのあるあるを詰め込むという大技で、
布袋のモノマネのクオリティが無駄に高いのも相まって面白かったですね。
2本目は1本目をフリにしたまさかの海苔というボケで。
超絶なくだらなさで最高でした。
マークが海苔というラストのオチも気が利いてましたしね。
最後の「私のスマートフォンはアンドロイド」というコメントには爆笑でした。


ヒューマン中村は期待してたんですが、過去のネタに比べると少々劣るような印象でしたね。
形容形容詞という視点と言葉センスは相変わらず良かったんですが、
ボケの内容に今いち共感出来なかったですね。
彼ならではの言葉の魔術師ぶりをもっと発揮して欲しかったですね。


TAIGAはツイストしながらテンプレの「お前誰だよ」へのボケを繰り出すというネタでしたが、
初見のネタでただでさえ理解に時間がかかるのに合間のセルフツッコミや解説が
音と拍手で若干聞き取りにくかったのが惜しかったですね。
中国語を挟んだり最後は自分にツッコむなど構成はしっかりしてましたが、
全体ボケが弱かったように思います。
ちゃんと歌ってあげるお客さんが優しかったですね。


スギちゃんはまだこのキャラでバリエーションあるんだなーと感心してしまいました。
つい笑ってしまう空気を作るのが上手いですよね。
タレントが出ているという安定感があって番組的にも良かったんじゃないでしょうか。


小森園ひろしはラーメン屋コントで。
スープをこぼす同じボケをバリエーションで膨らませる構成でしたが、
最後「え、そこ行くの?」みたいな飛躍があると良かったかなと思いました。
結局最後まで延々こぼすんかい、という全体がボケでもあったんでしょうが。
こぼさない展開を入れたりなど工夫の余地があった気もします。


ミヤシタガクは駅員が駆け込み乗車した客の家まで付いて来るというコントで、
独特な世界観もあるし物語としても面白かったですね。
ボケとして雑司が谷は弱いと思いましたが。
キャラの狂気にプラスして大きなボケがあったらもっと受けたんじゃないかと思いました。
ぜひ他のネタも見てみたいと思いましたね。


やまもとまさみは言葉が出て来ないというボケを刑事の取り調べで展開するネタで、
その視点も内容も良質で面白かったですね。
バイクがまんま岩城滉一とか、お母さんが哺乳類まで飛躍する展開は見事でした。
2本目は若干緊張してたのか、イントネーションのくだりは少々間が悪かったように思いましたけどね。
あそこはもっと受けても良いところだったと思うんですが。
RGも面白かったですがあれで優勝というのもアレだし(笑)、
優勝はこの人だろうなという感じでしたね。


中山女子短期大学は歌ネタ+フリップ芸でしたが、
私は途中から見たので絵のオレンジの物体が何なのかわからず、
最初から見直してようやく理解したんですが、絵はわかりやすい方が良いと思うんですよね。
巧くなくても良いので、何が描いてあるか客が理解出来ないと意味がないように思います。
(見直して「え、これカレーだったの?」と驚きました。)
あの味のある絵もボケの一種なんでしょうが。
歌よりも絵の稚拙さがずっと気になってしまいました。


バイク川崎バイクはRG、スギちゃんと並んでもう見てて安心の存在感で。
この先10年20年ずっとBKBを続けて行けばさらに面白さが増すと思います。
千鳥との絡みや馬と魚がスベった後の処理なども安定してましたね。
今後もバラエティで大活躍するんじゃないでしょうか。


馬と魚は所謂作詞作曲モノマネでしたが、
それこそ清水ミチコマキタスポーツなどの先駆者に比べると劣る印象は否めなかったですね。
桑田佳祐がエロい歌になる、なんてのは小学生でもわかる解釈ですし。
アジカンは新鮮でしたが、アジカン自身に桑田佳祐ほどわかりやすい個性もないし、
共感しにくいネタだと思いました。
ももクロも本人よりキーもテンションも低く、
一回客が本人の歌唱に変換して受け取らないといけないから笑いの速度が落ちるんですよね。
あと歌詞がよく聞き取れないのも惜しかったです。(動き回るならインカムにした方が良いですね)
2本目は宮迫との妄想やり取りというお茶の間には共感しにくいネタで
(なんで蛍原に触れないのかと本人からツッコミありましたが)、1本目よりさらに劣ってた印象です。
ラストのアンコールも完全に蛇足だったと思います。
歌うまい王決定戦やモノマネ番組などで活躍出来そうな逸材であるとは思いました。


おぐはハゲを活かしたピンネタで。
自分以外の複数の人間にツッコミとガヤを入れさせる構成は新鮮だったし、
さんざ手垢の付いたハゲネタに新しい光を照らしたと思います。(ハゲだけに)
最後ガヤが応援に回る心温まる展開も何だか良かったですね。


じゅんいちダビッドソンは本田に扮しての漫談でしたが、
女子サッカー選手いじりやちょっと予想を裏切るオチとか工夫されてるなとは思いましたが、
サッカーに興味ない人には本田のキャラがフリとして効いてないから共感を呼べないんですよね。
私はサッカーに興味ないのである種出オチとも言えるキャラ自身にもピンと来ませんでした。
知らない人も笑えるくらいの強度がないと通用しないネタですね。


かつてのバカリズム都道府県の持ち方とか佐久間一行の井戸のネタとか、
歴史に残る名作を毎回期待するんですが、近年なかなか厳しい印象ですね。
前回優勝した三浦マイルドの姿をテレビでなかなか見かけませんが、
優勝しても売れるわけじゃないとなると大会の意義も薄くなるような気がします。
(個人的には三浦マイルドのネタはさほど面白くなかったですけどね)
ネタよりも千鳥と友近と雨上がりとの絡みの方が面白いとなると
ますますネタ番組としての意義が薄くなる気もしますしね。
どうなるんでしょうかね。
果たして。