ひなたのねこ展WS、weekendライブ

そんなわけで等々力巣巣「ひなたのねこ展」での招き猫の絵付けワークショップ、
ライブイベントも無事終了しました。
たくさんのご来場をどうもありがとうございました。
とても心に残る夏の2日間となりました。


今回は山田稔明による愛猫ポチの写真集「ひなたのねこ」発売に合わせて催されたイベントで、
会場の巣巣の店内には壁いっぱいにポチの写真が飾られ、
作家さんの猫をモチーフにしたイラストや立体作品、グッズなどが並び、
まるで猫がそこらを駆け回るかのような賑やかさでした。
福田利之氏の手掛けた山田氏のアルバムジャケの原画も展示してあり。
アジカンのジャケでお馴染み中村祐介氏がかつて山田氏に贈ったという貴重な原画も飾られ、
目を引いておりました。
(わざわざそれを見に来たというアジカンファンのお客さんもいらっしゃいました)
山田家から持って来たたくさんのポチの写真に加え、
公募したという一般の方の猫写真なども飾られ(みんな撮影が巧い!)、
猫愛に満ちた空間になっており。
そんな空間で私は張子の招き猫の絵付けワークショップを行いました。
参加者は山田氏のことやポチのことを特に知らない方も多かったですが、
今回の展示のいきさつなどを話すとみなさん興味を持って見ておられましたね。
(昼に絵付けに参加したお客さんが興味を持って夜のライブにも来てくれたんですが、
私も演奏に参加していたので「え、招き猫の先生がギター弾いてる!」と驚いたそうです)
参加された方々はみな本当に楽しそうで、きゃっきゃっと話しながら絵付けに興じ。
知らない方同士も「上手ですねえ」とか「難しいですよねえ」などと交流しながら楽しんでおりました。
夕方からは山田氏のライブを見に来るついでに絵付けに参加してくれた方々でいっぱいでしたが、
みなさん上手でしたね。
山田氏も「ほほう」と言いながらみなさんの作品を見てました。
私はというとワークショップ終わって後片付けしてすぐにリハしてすぐに本番という感じで
休む間もなかったんですけどね。
猫の手も借りたいくらいで。
(会場にいっぱい猫がいたのに!)
そんなバタバタのままライブに突入しまして。


今年はGOMES THE HITMANのメジャー1stアルバム「weekend」の発売15周年ということで、
この日はアルバムを曲順通りに再現すると共に私が聞き手になって当時の様子を伺うという内容になっており。
山田家でリハをしていた時に「当時の資料って残ってないですか?」と聞くと
「あ、あるよ〜」と山田氏が雑誌のインタビュー記事や広告などまどめた資料を出してくれたので、
それを借りて事前に読み込んですぐ引用出来るよう付箋まで貼って臨んだんですが、
トーク中にすぐにぱっと資料を開いて引用するのって結構難しいものですね。
あたふたしてしまってあんまり引用出来ませんでしたが。
まあ内容覚えてたので「当時こんなこと言ってましたけど」と話したいことはおおかた話せましたけどね。
(保坂和志の小説の主人公と同じ行動をしてた話は絶対しようと盛り込んだんですがあんまり受けてなかったですね・笑)
当時のバンドの状況とかアルバム制作の過程、ジャケ撮影の話や(ロケ地が伊豆だと初めて知りました)歌詞のことなど色々詳しく聞けました。
私のインタビュアー具合は如何だったでしょうかね。
山田氏のボーカルがダブルでさらに堀越さんのオクターブユニゾンが重なるという話などは後で「長年聞いてたけど初めて知りました」と感想を言われたりしましたけどね。
本人曰く「ツイートはなしで!」というオフレコ話も飛び出したりなどし。
ただもうちょい時間があればもっと聞きたいことがあったんですけどね。
全曲演奏せねばならなかったので致し方ありませんでしたが。
名曲揃いながらも技術の足りなさゆえ苦悩したと本人は語っておりましたが、
今回15年を経た本人の歌唱を聞いて楽曲の普遍性に改めて気付かされましたね。
特にアルバム冒頭の3曲は「新しい」が付く前の青の時代とも言うべき青さに満ちていて、
あの頃の夏の色を鮮明にイメージ出来ました。
そして15年前にサインを貰ったというファンの人がまた同じアルバムにサインを貰うという光景も見られ、
長年続けて来てこそファンの方もついて来るのだなとその継続の年数を実感しました。


今回、私もところどころで演奏に参加させて貰いましたが、
リスナーとして馴染みのあった曲に自分が参加するというのは不思議な感覚ですね。
ゆらゆらとアルペジオを繰り返しながら、横で彼の歌唱を聞きながら、
私もまたこの15年に想いを馳せた次第です。
同じく15年前に私がバンドでリリースした「きみと犬だけ連れていく」もカバーしていただき。
(猫のイベントなのに犬の歌を!)
最後の方には山田氏がポチのことを思い出し涙ぐむくだりもありましたが、
終始ピースフルな雰囲気で楽しく演奏出来ました。
急な告知のライブでしたが満員御礼で終えることが出来ました。
ご来場下さった方々、どうもありがとうございました。


2日目のワークショップもたくさんのお客さんにご参加いただき、
巣巣の岩崎さんや今回作家として参加された「雨と太陽」のヒサマツさんも絵付けをしてくれて。
(ヒサマツさんは招き猫に苔を貼り付けるという絵付けならぬ毛付け状態で独創的な作品を作ってくれました!)
たくさんの交流も生まれて良かったです。



2日間とも真夏日で気温も上昇し、みなさん汗だくで来られていて本当にただただ感謝なんですが、
猫というキーワードで人があちこちから集まりひとつの空間を作っていく様子は見ていて実に清々しい思いでした。
会場の巣巣の磁場力のようなものにも改めて感心した次第です。
この催し、まだ8月23日まで継続していますので興味を持たれた方はぜひ足をお運び下さい。
私の招き猫も少し置いてありますので。
私の招き猫が少しでも多くのお客さんを招いてくれると良いなあと思いつつ巣巣を後にした私です。


でもって8月3日は今度は山田バンドのワンマンです。
夏はまだこれからなのです。
慌ただしいのです。
猫の手も借りたいくらいに。