元旦波乱弁当

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。



晦日は催事準備のため帝国ホテルから池袋東武ホテルオークラと渡り歩き、
なかなかにハードな1年の締めくくりを送ったのですが、
買い物客でごった返す池袋に比べると流石に虎ノ門辺りは閑散としていますね。
ひと気のない東京の街の佇まいは割と好きなのですが、
暗い夜道を自分以外誰も歩いていないと
急に避難指令が発令され街から人間が消えて、
私だけ知らずにのこのこ歩いているのではないかと錯覚を覚えたりもするものです。
途中コンビニの中を覗いたらおじさんがひとりエロ本を立ち読みしてたので安心しましたけどね。
客のいないコンビニでポツネンとエロ本を立ち読みするというのは
晦日の過ごし方としてどうなのだろうと思いましたが、
人目も憚らず堂々と読めるので好都合なのでしょうか。
人それぞれに大晦日の過ごし方があるものです。


元旦から3日までは毎年恒例の帝国ホテルでの催事があり、
夜9時半までの長丁場も恒例なので慣れたものなのですが、
今年に限っては朝から何だか身体の調子が悪く、
寒気はするし首や肩も痛いし吐き気まで催して来る始末で、
元旦早々風邪をひいてしまったのだろうか、
それとも何か別な病気にかかったのだろうか、
昨日虎ノ門のコンビニでエロ本を立ち読みしていたおじさんが
目撃されたことを怒って私に何某かの呪いの類を掛けたのであろうかと
様々な疑念を抱きつつ、
ひーひー言いながら仕事をしていたのですが、
水をたくさん飲んでトイレに頻繁に行っていたら段々調子が戻って来て。
最終的には何のことはない二日酔いだったという結論を得るに至ったのですが、
家で紅白見ながらだらだら飲んでただけで大した酒量でもないのに二日酔になるとは酒が弱くなったな自分、
と己を顧みる機会を元旦早々得たのでした。
今年からは特に健康には気を付けようと決意した次第です。


ホテルでは毎日お弁当が出るのですが、
体調の悪化もありだいぶ遅い時間になってから楽屋に食べに行ったらすでに残骸しかなく。
「あれ、お弁当残ってないですか?」と聞くと
「あれ、まだ食べてなかったんですか?すみません!なくなっちゃったので買って来ます!」とのことで。
女性スタッフさんに「何か食べたいものありますか?」と聞かれたので、
そりゃ帝国ホテルのレストランの賄いを食べたいよと思ったものの、
「や、何でも良いですよ。コンビニ弁当とかで」と遠慮してお願いしたところ、
果たして彼女が買って来たのは368円のちっちゃい某コンビニの弁当で。
中を見るとちっちゃい鮭とちっちゃいコロッケとちっちゃい何かが寒そうに身を寄せ合っているのであり。
「おお、きみたち大丈夫かい」と毛布を掛けてあげたいくらいの寂しさで。
本当は食べられるはずだった弁当のレベルが3だとするとこのコンビニ弁当はレベル1.2くらいと判定される佇まいなのであり。
1.2てあなた視力じゃないんだから、
これに何か1品つけるとか温かい飲み物とかサムシングを添えてくれるか、
もしくはせめて同レベルの弁当にして下さいよう〜と言いたかったのですが、
そこはまあありがたくいただいた大人な私がいましたけどね。
ただでさえしょっぱい味が涙でさらにしょっぱくなったのは言うまでもありませんが。
元旦早々お弁当のレベルに文句を言うという私のような人間こそ
レベル1.2なんじゃね?と言われたらぐうの音も出ませんが、
元旦の食事となるとやはり大事なのです。


そんな感じで元旦早々具合が悪くなるわ
レベル1.2のお弁当を食べる羽目になるわ波乱の始まりとなりましたが、
今年も何とか頑張って面白い景色に出会いたいものです。
本年もどうぞよろしくお願い致します。