時間キャッチ&リリース

怒涛のお正月三が日もようやく終わりました。
ホテルでは職人さんの他、大道芸人の方もパフォーマンスをしており、
バイオリン漫談やリングアート、紙芝居の方などのネタを横で聞きながらせっせと仕事をしておりました。
彼らは毎日同じ内容のネタを3ステ回すので
聞いているとネタの一字一句を覚えてしまうものですね。
アドリブぽい箇所や客いじりも全部一緒なんだなあとか思いつつ。
BGMでこの曲使うのはどうなのよとか、
そのオチ弱いなーなどと勝手に駄目出しもしておりましたが。
あれだけ毎回同じことを繰り返していると
熱でうなされていても習慣で台詞や動きが無意識のうちに再現出来るのでしょう。
失敗しても失敗とわからせないテクニックもあるんだろうなとか思いつつ。
まあ同じことを同じクオリティで連続して出来るだけで凄いわけですけどね。
目の前のお客さんを楽しませるという意味では私の方も同じなので、
大変だなあと思いながら、労いながら彼らのネタを楽しんだ私です。


しかし年末年始というものはお笑いの特番が多く、
仕方なく(?)片っ端から録画しているのですが、
最近は5時間6時間などの長尺な番組もざらで、
そんなことをしているとあっという間にハードディスクがいっぱいになってしまい、
見ないうちに消していくという不毛な作業に追われることになりとても困るのです。
いわば番組のキャッチ&リリース状態です。
釣った魚を煮て食うでもなく焼いて食うでもなくただ解き放つという。
それなら最初から録るなよという話になってしまうんですけどね。
番組を消した分が8時間あるとするとその8時間を別なことに使えるわけで、
まるで未来から時間を取り戻したかのような感覚にもなるのですが、
同時にその8時間で得られる喜びも失ったわけで、
どっちが良いのかはよくわかりませんね。
この8時間を24時間に上乗せするサービスがあればなあと、
限りある時間というものに想いを馳せてしまう私です。
年末年始特番上乗せサービスで3日間だけ32時間に増やせますみたいな。
それだったらテレビなんか見ないで他のことしちゃいそうですけどね。
しかし年末年始の特番は年末年始に見るのが一番良いですね。
4月の桜の時期にガキ使の笑ってはいけないを見ても何だか興がそがれるというものです。


時間は限りがある。
年始からそれを実感しつつテレビ時間を取り戻している私です。