浅草ビルド&デストロイ

先週末土日は浅草文化観光センターにて催された「伝統的なおもちゃや動くおもちゃをつくろう」というイベントに参加し、張子の絵付けのワークショップを行いました。
浅草文化観光センターは隈研吾設計による斬新なデザインの建物で、雷門の目前にこんな立派なの作って無駄なく利用出来るのかしらと思っていたんですが、こういうイベントなどできちんと有意義に使われているのですね。
(上の階の展示がスカスカだったのでもっと充実出来るんじゃないのと思いましたが)
浅草に関する資料映像が一日中流れているシアターもあり、そこで昼寝したり弁当食べたり休憩しているおじさんもいて、人出の多い浅草で無料で一服出来る穴場なので、知らない方は是非利用すると良いのではないかと思った次第です。
(この資料映像が何年前に作ったやつなのという古びた感じで良きBGMとして機能しているのです)
今回の催しは参加無料で、子供たちにおもちゃ作りを体験してもらい物作りの喜びを味わってもらうという趣旨で、連日たくさんのお子さんが参加してくれました。
しかし小さい子はおとなしくしてくれず、そこらじゅうを走り回ったりはまあ想定内として、絵の具をタワーのように積み上げ「ばーん!」と倒すなどのビルド&デストロイ行為には手を焼き、ばーんじゃないだろ、ばーんじゃ!と思いつつぶちまけられた絵の具を拭くのですが、当の本人はしてやったりな顔で「でへへー」と鎮座しているのであり、こんなお子さんと毎日向き合っている世のお母さんにリスペクトを捧げざるを得ない2日間だったんですけどね。
知り合いの親子も参加してくれ、「これで無料で良いの?」と喜んでおりましたが、このような親子向けの文化的なイベントに予算を回すのは大変良いことのように思った次第です。
ここの文化観光センターはまだ出来て数年で内装もモダンで洒落ており、外観こそ斬新ですが雷門の目前にあってもそんなに違和感ない印象でしたね。あのアサヒビールの黄色いニョロニョロのオブジェの方が余程異色ですし。
しかしカメラ越しに見るとそれこそ広告看板の方が情緒を欠いている印象で、この街から広告を取り除けば5割増で古都の雰囲気が出るんじゃないのとセンターの屋上から浅草を一望しながら思った次第です。
しかし浅草は外国人(特に中国の人)が多く、そこかしこで中国語が飛び交い、この街の半分は中国の人なんじゃないかと思うくらいなんですが、これだけ日本の観光産業に貢献してくれているのにヘイトスピーチだの寝言を宣っている輩は豆腐にぶつかって数日入院でもしたら如何かと笑顔でお土産を買いこんでいる外国人観光客の姿を見ながら思ったりした次第です。
浅草は昔から馴染みのある街で、懐かしい記憶と新しく更新された印象が入り交じっているのですが、ずっと変わらない部分と変わり続けていく部分が混在していて、それらを見比べながら時の経過を感じることの出来る街として、今後も私はここを訪れるのだろうなとしみじみ思った次第です。次に訪れるのはいつでしょうか。


ぼちぼち桜が咲き始めている光景を目にするようになりました。
春はもうすぐでしょうか。
果たして。