猫世界にようこそ

私が猫を飼い始めたと聞きつけた山田氏が「きみきみ、ちゃんと世話出来るんだろうな?猫道は厳しいんやで」と先輩風をかなりの強さでびゅーびゅー吹かせ、その強さに煽られて転倒しそうな私の元へよっしゃ1度チェックしたろうかと訪ねて来てくれまして。先日ちょうどmolnで山田氏と作家の広瀬裕子さんが出演するイベントがあり、会場入りの前に私の家にちょこっと立ち寄ってくれたのでした。我が家に来宅し、いざミルクの姿を見た山田氏は「ちょっと痩せてて心配だな〜」「身体が冷えてて心配だな〜」「元気ない感じで心配だな〜」「何つーか心配だな〜」と心配だけを残し会場のmolnへ移動してしまい。私はええ、そうなん?心配されるような感じなん?と不安になりつつも彼のアドバイスに従って身体を温めるものやケアする物をわらわらと用意し。早速猫先輩から猫指導を賜ったのでした。
そんな心配なミルクを家に残しつつ、私もその後会場のmolnに移動し。この日のイベントはミルブックス『この世界にようこそ』刊行記念ライブ&トークセッション広瀬裕子×山田稔明「ネイティブ・インディアンと小沢健二、その言葉」というもので。作家の広瀬さんと山田氏が共通して好きだというネイティブ・インディアンと小沢健二の言葉についてトークをし、その後山田氏が広瀬さんのリクエストによる小沢健二の楽曲をカバーするという内容で、言葉に宿る力についてお2人から興味深い話をたくさん聞けました。山田氏の歌唱によるオザケンの楽曲も久々に聞いてその歌詞の見事さに改めて感心した次第です。(「天使たちのシーン」にはぐっと来ました。)私は2人と同じオザケン世代なので歌詞についての考察は聞いてて共感出来る話がたくさんありました。インディアンについてもボブ・ディラン好きには馴染みのあるローリング・サンダーの話など聞けて、関連本を読んでみようかと興味をひかれた次第です。
イベント後半の山田氏のオリジナル曲のコーナーでは私もギターと鍵盤ハーモニカで参加させてもらいまして。私は本当は出る予定はなかったんですが、前日に「五十嵐くん明日出る?」と招集があり、急きょ演奏することになったといういつものパターンです(笑)。それこそ前日の夜はTBSラジオの「荻上チキ セッション22」という番組で猫特集をやるというので、猫を飼い始めた自分にはタイムリーだな〜と思いつつ聞いてたら、山田氏から「今日のチキさんの番組で俺のメール紹介されることになった!」とオンエア中に連絡があり。「まじすか!」と聞いていたら最後に山田氏が番組に投稿したというメールが本当に読まれまして。山田氏が愛猫ポチを亡くしペットロスになった話や、その数ヶ月にポチに似た野良猫が庭先に現れ飼うようになった話、そのポチに捧げるアルバムを作った話など紹介され、そのアルバムから「猫町オーケストラ」がオンエアされたのでした。普段聞いている番組に知ってる人の名前が出て来るとテンションが上がるものですね。どうやらこの番組のディレクターの方が偶然昼間ゴメスの曲をiPodで聞いていたそうで、あの山田さんから猫愛に満ちたメールが来た、ということで曲のオンエアに至ったそうで。猫先輩の流石の貫禄を前日に見せられたのでした。
そんな猫先輩とのライブは久々にやる曲もあったし、オザケンや新譜についてのトークなども落ち着いた雰囲気で出来て楽しかったですね。思えばオザケン復活ライブも山田氏と見に行ったし。先週のレコ発とはまた違って新鮮なライブになりました。
イベント後の打ち上げではまたミルクの話題になり。猫トークばかりしてるのでミルブックス藤原さんは呆れてましたが、熱く語ってしまうものなのですね。山田氏は猫への心得を我々に熱く説きながら東京に帰って行きましたが、彼による先輩風は今後もびゅーびゅー吹き荒れるに違いないと確信した次第です。
実際その2日後にもうひとりの先輩風を伴って山田氏が再びミルクに会いに来ることになるんですが、その話はまた後日ということで。
何しろ続きそうなのです。猫にかまけてしまう日々が。