夏の旅 小豆島編

連日の猛暑の中をみなさんは如何お過ごしになられておるのでしょうか。私はというと先ほど夏休みなんてものをいただき、四国の方へ旅に行って来ました。嫁の友人のCちゃんが高松に住んでいるのであちこち連れて行ってもらうという計画で、嫁は先に高松に渡り、そこに別な友人Kちゃんも合流し、その後私も合流して最終的に4人のパーティーでの旅と相成ったんですけどね。Cちゃんが実に敏腕で、行く先々でアテンドしてくれる友人を紹介してくれ、おかげで地元の人ならではのお勧めスポットを巡ることが出来ました。
私が合流した日は小豆島を観光するということで、私は嫁が「この行程で来給え」と残したメモの通りにえっちらおっちら飛行機とバスを乗り継ぎ高松に渡り、駅で一行と合流し「これに乗り給え」と言われるままにフェリーに乗って加山雄三気分で海風に吹かれていると気が付けば小豆島にいて。そこではCちゃんの知り合いである地元に住むIさんが待ってくれており、車で一行を案内してくれまして。
まずは有名なエンジェルロードなる海辺の観光スポットに連れて行ってもらい。こちらは一日2回、潮が引いた時だけ現れる砂浜の道をそう称しているのだそうで、カップルで手をつないで歩いて島を渡ると幸せになる云々という言い伝えがあるそうで。残念ながら我々が着いた時はだいぶ潮が満ちており渡ることは出来なかったんですが、一部歩くことは出来、瀬戸内海の海に接触することは出来ました。やはり夏は海ですね。一行のテンションがそこで急激に上がりました。
それから腹ごしらえをということで向かったのはこまめ食堂というお店で。この近辺にはそれはもう見事な棚田が広がっており、一行は「うおお〜」と歓声を上げながらその美しい光景をパシャパシャと撮影したのですが、こちらは日本の棚田百選のひとつなんだそうで。その棚田で摂れたお米を使った美味しいおにぎりと小豆島名物のそうめんなどいただきつつ、日本の銘水百選のひとつである湧き水をごくごく飲みつつ、ランチを満喫しまして。屋外の席だったので暑いし虫が飛び交っておりましたが、こういう場所ではそれさえも調味料になるものです。近辺の写真をパシャパシャと撮り、浮かれている自分を自覚した次第です。店の近くには昔ながらの野外の歌舞伎の劇場などもあり、聞くと本当にここで歌舞伎の公演を行っているのだそうで、神社の境内に作られた自然の客席などを眺めつつ、歌舞伎舞台の様子をイマジンして楽しんだ私です。
その後は小豆島と言えばオリーブということで車に乗って近くのオリーブ畑などを訪ね。Iさんが「オリーブのリーゼントを見ますか?」という謎の問いかけを我々に投げかけたので「何すかそれは?」と言いつつ案内されて行くとオリーブ畑の中に唐突にリーゼントの髪型のオブジェがどーんと建っている場所があり。「何だこのオブジェはっ?」と驚きつつ、そこで記念撮影などしまして。Iさんが「これを着用して撮影してはどうでしょう〜」と持って来たのがリーゼントのかつらであり。何で斯様な小道具が用意されているのかという疑問を抱きつつも全員がそれを着用し、綾小路翔は毎日こういう髪型で過ごしているのかとセロニアス気分、もしくはレニングラードカウボーイズ気分でパチリと記念撮影をし。(この日はいなかったんですが普段はこのリーゼント小道具を貸して写真を撮ってくれるおじさんがいるそうです。)オリーブとリーゼントの関連性は今ひとつ見えなかったんですが、まあ楽しかったので良いとしましょう。
その後はお土産をぜひということで各種お店に立ち寄ってくれ、オリーブオイルやら天然の塩やら醤油やらを買い(醤油に至っては工場の事務所みたいなところで、一見さんは入れないようなところでした)、ソフトクリームを食べたりしながら次は小豆島を見下ろしてみようということで寒霞渓という山に向かい。
ここはロープウェイで上るとスリル満点とのことでちょうど時間も合ったのでみなで乗り込んだんですが(Iさんだけ先に車で頂上へ)、ここからの見晴らしは素晴らしかったですね。仙人が住んでるかのような神秘的な山々が間近で眺められ。さすがに足元を見るとゾワゾワと来ましたけどね。みなできゃあきゃあと騒ぎながらかなりの高さまで運ばれて行きました。紅葉の季節などはさぞかし美しかったことでしょう。その到着点で絶景かなと山々を眺めているとやがてIさんが到着し、「さらに上に行きましょう」とのことで。車でさらなる高みへ移動し四方指展望台なるところに辿り着きまして。いやーここの絶景ぶりたるや素晴らしいなんてものじゃなかったですね。小豆島全体が見下ろせる絶好の見晴らしのロケーションで。標高が高いので本当に空が近いのです。空も雲も近く、風も気持ち良く。蝉の声が下の方で聞こえるという。そこででっかいオニヤンマを追いかけたり、蛇のぬけがらを見付けたり、寝転がって空と同化したり、瞑想にふけったりと思い思いの時間を過ごし。夏の絵日記が宿題に出されたらここの風景を水色の絵の具をたっぷり使って描いたことでしょう。写真も撮りまくりました。
その後下界へ移動し、宿に荷物を置く頃にはすっかり夕暮れになっており。夏の美しい夕焼けを望むことが出来ました。噴火のようなもくもくとした不思議な雲が出ており、私的にはそれが家に置いて来た仔猫のミルクの毛並みを思わせたので「ミルクに似てないか、あの雲」と言うと「猫への愛情が異常だ」という周囲からの評を得て。すっかり猫クレイジー認定を受けつつも宿から移動し、近くのIさんお勧めのお店でみんなで夕食をいただきました。ここがまた美味しかったですね。地元の人じゃないと入らないだろうな〜という店構えで。そこで新鮮な魚などいただきながら私はすっかり酔ってしまい、宿に帰りバタンキューで寝たんですけどね。
小豆島に来たのは初めてでしたが、地元の方にアテンドしてもらうと良いところばかりを巡れるので、ありがたいことだなとCちゃんとIさんに感謝した次第です。小豆島に行かれる方はぜひ参考にされてみては如何でしょうか。
そんな感じで旅の初日を終えたというわけです。次の日は徳島に渡るんですが、その様子はまた後日ということで